ドラマは毎回シーズン量が多すぎてどれを見ればいいのかわからなくなる

2025/07/04

ああ、またこの季節がやってきてしまった…。
そう、ドラマの改編期ですよ。
テレビ雑誌はこぞって新ドラマ特集を組み、ネットを開けば「2025年春ドラマ、注目作はこれだ!」みたいな記事がずらり。
公式サイトの相関図とか見ちゃってさ、「うわ、この俳優さんとこの女優さんが共演!?」「この脚本家さんなら絶対面白いやつじゃん!」なんて、始まる前は最高にワクワクするんだよね。

いざ放送が始まると、どうなるか。
「え、今期ってこんなにドラマあったの!?」
そう、絶望。あまりの量に、絶望するんです。

月曜から日曜まで、ゴールデンタイムはもちろん、深夜枠まで含めたら、もうわけがわからない。全部見るなんて物理的に無理だし、精神的にも無理。絶対無理。無理ゲーなんだよこれは!
リモコンを片手に、録画リストと番組表を行ったり来たり。
「これは見たいけど、裏番組も捨てがたい…」「あ、このドラマ、もう3話も溜まってる…」
楽しいはずのドラマ鑑賞が、いつの間にか謎のタスク管理、謎の義務感に変わっていく。

もうね、そんなの、おかしいだろ!って思うわけです。
この記事は、そんな風に毎シーズン、大量のドラマの波に溺れかけ、息も絶え絶えになっている、かつての私、そして今のあなたに捧げたい。
これは正しいドラマの選び方、とかそういう高尚な話じゃない。
ただの、一人のドラマ好きがたどり着いた、超個人的で、ぐだぐだで、でも最高にハッピーな「ドラマとの付き合い方」の話です。
よかったら、ちょっと聞いていかない?






1. まずは声に出して言おう、「全部見るのは無理」だってこと


はい、じゃあまず、これを読んでるあなたも一緒に。いいですか?
心の準備はいい?
せーの、
「ぜ・ん・ぶ・見・る・の・は・無・理!!!」
うん、よく言えました。
これがね、第一歩なんですよ。本当に。
私も昔はイキってた時期がありましてね。
「今期は12本見てるわ〜」とか言って、ドラマ視聴数を謎のステータスみたいに語ってた痛い時期が。
夜な夜な録画したドラマを消化して、寝不足で仕事に行く。週末は平日に見られなかった分を一気見。あれはあれで楽しかったけど、今思えば狂気の沙汰だよね。
でも、今は?
仕事はどんどん忙しくなるし、付き合いだってある。家に帰ったらもうクタクタ。スマホで推しのSNSをチェックするだけで精一杯。
そんな中で、週に10本もドラマを見る時間、どこにあるっていうの?ないんだよ、悲しいけど。
この「無理」を認められないと、苦しくなる一方なんです。
「見なきゃ」っていう義務感が、ドラマを楽しむ一番大事な気持ちを、静かに、でも確実に蝕んでいく。
気づけば、早送りしながら見てたり、スマホいじりながら見てたり。
それ、本当に「見てる」って言えるのかな?作品にも、演じてる人にも、作ってる人にも、失礼じゃないか?って、ある日ふと思ったんです。
だから、もう諦めよう。潔く。
「見たいものを全部見る」んじゃない。
「本当に、本当に、心の底から見たいものだけを、大事に見る」。
これだけで、すっごく楽になるから。マジで。


2. 私がたどり着いた結論。「推し」がいれば、それでいい

じゃあ、その「本当に見たいもの」ってどうやって選ぶのよ?って話ですよね。
わかります。それが一番難しい。
いろいろ試しましたよ、私も。
「世間の評判がいいやつを見る」「視聴率が高いやつを見る」「とりあえず話題作を押さえておく」…。
でもね、どれもしっくりこなかった。なんか、他人の評価軸で見てる感じがして、心から楽しめない。
で、ある時、気づいたんです。
そうだ、「推し」で選べばいいんじゃん、と。
俳優さんでもいい。脚本家さんでもいい。監督さんでも、なんなら制作会社でもいい。
「この人が関わってるなら、とりあえず見てみよう」
そう思える「絶対的信頼を置ける推し」を見つけること。
これが、荒れ狂うドラマの海を乗りこなすための、最強の羅針盤になるんです。
私の場合は、脚本家の野木亜紀子さんと坂元裕二さん。このお二人の名前がクレジットにあるだけで、もう問答無用で「見る」リスト入り確定です。
内容がミステリーだろうが、ラブコメだろうが、社会派だろうが、関係ない。
だって、この人たちが書く台詞、描く人間関係が、どうしようもなく好きなんだから。
信頼できる推しがいると、ドラマ選びに迷いがなくなる。
だって、「推しが出てるから」以上の理由、いる?いらないでしょ。
もちろん、俳優さんでもいい。
「この人の泣きの演技が見たい」「この人のコメディセンスが最高」
そういうのでいいんです。
だって、好きな人が出てるだけで、画面が輝いて見えるじゃないですか。え、見えますよね?
だから、もしあなたがドラマ選びに迷ったら、まずは自分の「推し」を探す旅に出てみるのはどうでしょう。
過去の作品を遡って、「あ、この人の作る世界観、好きかも」って思えるクリエイターを見つける。
それだけで、次の改編期がちょっと楽しみになるはずだから。


3. 魔の「1話切り選手権」と、その先の天国

推しで選ぶ、とは言ったものの。
やっぱり、新しい才能や、思いがけない名作との出会いも欲しいじゃないですか。人間だもの。
そこで私が個人的に開催しているのが、「春の1話切り選手権」(季節ごとに変わる)です。
ルールは簡単。
ちょっとでもアンテナに引っかかったドラマは、とりあえず1話だけ見てみる。
番宣で面白そうだと思ったやつ、好きな俳優さんが出てるわけじゃないけど、あらすじが好みのやつ。なんでもいい。
でも、ここからが重要。肝心なのは、
「合わなかったら、秒で切る勇気を持つこと」
これです。
「うーん、微妙だけど…2話から面白くなるかも…」
この希望的観測、わかる。すごくわかる。でもね、これ、大体の場合が罠です。
もちろん、稀に大化けする作品もある。あるけど、その「いつか」を待ってる間に、今すぐ面白い別のドラマを見る時間が、確実に奪われてるんですよ。
人生は有限。ドラマを見る時間だって、有限なんです!
だから私は、かなり厳しい基準を設けてます。
1話の冒頭15分。ここで「おっ」と思わせてくれないと、もう脱落候補。
30分経っても登場人物の誰にも感情移入できなかったら、赤信号。
1話見終わって、「ふーん…」で終わったら、はい、そこまで。
非情だと思いますか?でもね、これでいいんです。
だって、私たちは批評家じゃない。ただの、楽しみたいだけの視聴者なんだから。
無理して付き合う必要なんて、どこにもない。
そうやってバッサバッサと切っていくと、どうなるか。
手元に、本当に「ビビッときた」数本だけが残るんです。
これって、最高に贅沢じゃない?
選び抜かれた精鋭たちと過ごす3ヶ月。考えただけでワクワクしませんか。
あ、でもたまにね、食わず嫌いが発動することもあるから注意。
「どうせまたキラキラした恋愛ドラマでしょ」って斜に構えて見始めたら、登場人物たちの不器用な生き様に号泣しちゃったりとか。
「医療ものはお腹いっぱいだよ…」って思ってたのに、病院内の権力闘争が面白すぎて沼にハマったりとか。
だから、たまーにでいいから、友達が「マジで人生変わるから見て!」って土下座せんばかりに勧めてきたやつを、騙されたと思って見てみるのもいいスパイスになりますよ。


4. 「とりあえず録画」の呪い。HDDは罪悪感の貯蔵庫か?


ドラマ好きにとって永遠の課題。
それは「HDDの残量との戦い」です。
「とりあえず1話は見てみたいし…」
「裏番組も見たいから、こっちは録画で…」
そんな軽い気持ちでポチポチ予約してたら、あっという間に録画リストは未視聴のドラマで埋め尽くされる。
そして気づけば、レコーダーの残量を示すランプが赤く点滅している…。
あの警告、悪夢以外の何物でもないよね…。
でね、問題はここから。
溜まりに溜まった未視聴の録画データ。
あれ、もうただのデータじゃないんですよ。私に言わせれば、「罪悪感の塊」です。
見る時間がないのに、リストに並んだタイトルを見るたびに、
「あぁ、見なきゃ…」
「これ、面白いって評判なのに追えてないな…」
って、いちいち小さなため息をつく羽目になる。
楽しむために録画したはずなのに、なんでストレス感じてんの?本末転倒も甚だしい!
この呪いから解放されるために、私が編み出した技は2つ。
ひとつは、「録画予約は3本まで」みたいなマイルールを設けること。
物理的に制限をかけることで、「本当にこれを見たいのか?」と自分に問いかけるきっかけになる。
もうひとつは、「1ヶ月見なかった録画は、潔く消す」という断捨離精神。
これがね、最初は勇気がいるんですよ。
「いつか見るかも」っていう悪魔の囁きが聞こえてくる。
でも、えいやっ!と消去ボタンを押す。
あの瞬間、ちょっとした後悔と、それを上回る解放感が押し寄せてくる。
HDDの空き容量が増えるのと同時に、心の中のモヤモヤもスッと消えていく感じ。

だいたいね、今の時代、TVer様という神がいますから。
見逃し配信があるんだから、無理にHDDに貯蔵しなくても大丈夫。
「とりあえず録画」は、もうやめだ。これからは「厳選して録画」の時代ですよ。



5. SNSの評判に心を乱されるな。お前の「好き」が一番偉いんだ

ドラマが放送されると、ついやっちゃうのがSNSでのリアルタイム検索。
「#〇〇ドラマ」とかで検索して、みんなの感想を追っちゃう。
で、そこで心を乱されるわけです。
みんなが「今日の回、神回すぎた!」って盛り上がってるのに、自分は「え、そうかな…?」ってピンとこなかった時の、あの言いようのない疎外感。
逆に、自分は「うわー!今週も最高に面白かった!」ってテンションMAXなのに、SNSでは「展開が雑」「あのキャラが無理」みたいな酷評の嵐だった時の、あの悲しみ。

わかる。めちゃくちゃわかります。
なんか、自分の感性がおかしいのかな、とか思っちゃうよね。
全然関係ないけど、昔、自分がインディーズの頃から大好きだったバンドがいてさ。ライブハウスで必死に応援してたんだけど、ある日メジャーデビューして、急に売れちゃったの。そしたらネットで「歌詞が薄っぺらい」とか「昔の方が良かった」とか叩かれ始めて…。あの時の、自分の宝物を土足で踏みにじられたような気持ちに、ちょっと似てる。
…って、話が逸れたけど。

結局、何が言いたいかっていうと、
「自分の『好き』っていう気持ちが、世界で一番偉い!」
ってことです。もう一度言うよ。あなたの「好き」が、一番偉いんです。
他人の評価なんて、しょせん他人のもの。
100人が「つまらない」と言っても、あなたが「面白い」と感じたなら、それはあなたにとって紛れもない「名作」なんです。
その気持ちを、大事にしてほしい。SNSのノイズなんかにかき消されないでほしい。

SNSは、同じ「好き」を共有できる仲間を探すためのツールくらいに思っておくのが、精神衛生上、一番いい。
批評家ごっこをする必要なんてない。
ただ、自分の「好き」を抱きしめて、楽しめばいいんです。

Stripchatの口コミ・評判は?     

6. 最終回だけ見るのって、アリ?ナシ?という禁断の問い
最後に、ちょっと禁断のテーマに触れてみたい。
仕事が忙しすぎたり、途中で見るのをやめちゃったりしたドラマ。
でも、「あの二人は結局どうなったの?」「犯人は誰だったの?」って、結末だけは気になる…。
そんな時、「最終回だけ見る」って、アリだと思いますか?ナシだと思いますか?
邪道だ!作品への冒涜だ!という声が聞こえてきそうですね。
うん、わかる。
1話からコツコツと積み上げてきた感情の機微とか、伏線回収のカタルシスとか、そういうのを全部すっ飛ばすわけだからね。
料理で言えば、前菜もスープもすっ飛ばして、いきなりメインディッシュを一口だけかじるようなもの。そりゃ、シェフに怒られるかもしれない。
でもね、私は、アリだと思う。

断固、アリ派です。
だって、それも一つのエンターテインメントの楽しみ方じゃない?
全部を味わう時間がなくても、「結末を知りたい」っていう純粋な好奇心を満たしたい気持ち、すごくよくわかるから。
むしろ、最終回だけ見て「うわ、何これめっちゃ面白そうじゃん!」ってなって、そこからTVerとかで1話に戻る、「逆走視聴」なんて楽しみ方もあるんですよ。これがまた、結末を知ってるからこその伏線探しができて、乙なもんなんです。
ドラマとの付き合い方に、正解なんてない。
全部見るのが正義じゃないし、途中でやめるのが悪でもない。

…と、まあ、ここまで色々語ってきましたが。
結局のところ、ドラマって、私たちを楽しませてくれるためのものじゃないですか。
それがいつの間にか義務になったり、ストレスの原因になったりするのは、やっぱり違うと思うんです。
だから、もっと気楽に、もっとわがままに、自分のペースで付き合っていけばいいんですよ。
見たいものだけ見る。疲れたら休む。気が向いたら、また見る。
見逃したって、死ぬわけじゃないしね。
さーて、と。
今期のドラマ、私は何を見ようかな。
とりあえず冷蔵庫からビール取り出して、録画リストでもぼーっと眺めるとしますか。
…あ、やばい。またHDDの残量警告が出てる。
え、どうしよ。マジで。