睡眠の質って暑い夏は悪くなりがち

2025/07/05

また、この季節が来ちまったか…。

じっとりとした生暖かい空気が部屋に満ちて、寝返りを打つたびにシーツが肌に張り付く、あの不快感。
エアコンのリモコンを握りしめ、「つけっぱなしは体に悪い」という古の言い伝えと、「今すぐ快適になりたい」という本能との間で毎晩、壮絶な葛リーラを繰り広げる。

そう、夏の夜だ。

俺みたいに、この季節になると途端に睡眠の質がガタ落ちするって男、結構いるんじゃないか?
夜中に何度も目が覚めて、浅い眠りを繰り返す。
で、翌朝だ。鏡に映るのは、目の下にクマを飼いならしたゾンビみたいな自分の顔。
頭はボーッとして、コーヒーをガブ飲みしても全然シャキッとしない。

大事な会議で、上司が何か熱弁してるんだけど、内容が右から左へ綺麗にスルーしていくんだよな。
気づいたら一瞬、意識が飛んでて、「…え?今、俺寝てた?」って冷や汗をかく。
メールの返信一つとっても、誤字脱字だらけ。
こんなんじゃ、仕事のパフォーマンスなんてあったもんじゃない。マジでシャレにならん。

もう嫌なんだよ、こういうの!
ただでさえ暑くて体力削られるのに、唯一の回復時間であるはずの睡眠まで邪魔されるなんて、たまったもんじゃない。

この記事は、なんか小難しい専門家が書いた睡眠改善テクニック集じゃない。
同じ地獄を毎年味わっている、しがないサラリーマンの、魂の叫びだ。
もしあんたも同じ気持ちなら、ちょっと付き合ってくれよ。
俺の、夏の夜との格闘の記録をさ。

【目次】

地獄の熱帯夜ふたたび。俺の意識はどこへ行く?

禁断の果実、エアコン。タイマー設定という名の悪魔の囁き

藁にもすがる思いで試した、男の小細工大全(ほぼ失敗談)

最終結論。俺たちを救うのは「諦め」と「開き直り」なんじゃないか説

1. 地獄の熱帯夜ふたたび。俺の意識はどこへ行く?

去年の8月、忘れもしない。
取引先への大事なプレゼンを翌日に控えた夜のことだった。

夜中の2時。
「ジーーー…」っていう、エアコンが静かに息を引き取る音で目が覚めた。
そう、タイマーが切れたんだ。
その瞬間、むわっとした熱気が全身を包み込むのがわかった。

室温計の赤いデジタル表示は「31℃」。湿度78%。
え?ここ、東南アジアのジャングルか何か?
背中は汗でぐっしょり。Tシャツが肌に張り付いて、寝返りを打つのも億劫だ。
枕は俺の頭の熱を吸い込んで、もうただの温かい塊と化している。

「くそ…最悪だ…」

リモコンを探すけど、暗闇じゃどこにあるかわからない。
スマホのライトで照らして、ようやくベッドの脇に落ちてるのを発見。
スイッチ、オン。
ゴオオオっていう頼もしい音と共に、冷たい風が吹き出してくる。あぁ、生き返る…。

でも、もうダメなんだ。
一度途切れた意識は、簡単には戻ってこない。
やっとウトウトし始めたかと思えば、今度は冷えすぎて足先が冷たくなってくる。
「さ、寒い…」
布団をかけると、暑い。布団を剥ぐと、寒い。
この無限ループ、経験あるだろ?もう拷問だよ。

結局、その夜はほとんど眠れた気がしなかった。

そして翌朝。
案の定、プレゼンはボロボロだった。
自分でも何を言ってるのか分からなくなる瞬間が何度かあって、用意した気の利いたジョークも完全にスベった。
質疑応答では、相手の質問の意味がスッと頭に入ってこなくて、的外れな回答をしてしまった時の、あの空気…。
思い出すだけで胃がキリキリする。

睡眠不足って、パフォーマンスを著しく低下させるっていうじゃないか。
研究によれば、徹夜明けの脳は、血中アルコール濃度0.1%の状態、つまり泥酔状態とほぼ同じらしい。
…ってことは、だ。
俺は、昨日のあのクソ大事なプレゼンに、酔っ払って臨んだようなもんなのか?

そりゃ失敗するわ!
冗談じゃない。俺のキャリアを、夏の熱帯夜なんかに潰されてたまるかよ!
そう固く誓ったんだ。去年の夏に。
…で、ですよ。今年もまた同じことを繰り返してるってわけ。人間って、成長しない生き物だよね、うん。

2. 禁断の果実、エアコン。タイマー設定という名の悪魔の囁き

夏の睡眠問題を語る上で、避けては通れないのが「エアコン」の存在だ。
こいつは、俺たちを地獄から救い出してくれる天使であると同時に、財布と健康を蝕む悪魔でもある。

まず、永遠のテーマ。「つけっぱなし」にするか、否か。
「朝までつけっぱなしだと体がだるくなる」
「風邪をひく」
「電気代がやばいことになる」
こういう意見、あるよな。わかる。すごくわかる。
俺のオフクロも、いまだに「エアコンは体に毒だ」みたいなこと言ってるし。

でもさ、言わせてくれ。
タイマーで切れた後の、あの灼熱地獄で叩き起こされる苦しみに比べたら、多少のだるさなんて屁でもないんじゃないか?
むしろ、中途半端に起きて、また寝て…を繰り返す方がよっぽど体に悪い気がするんだが、どうなんだろう。

で、次に立ちはだかるのが「電気代」という名のラスボス。
先月の電気代の明細、見た?
俺、見た瞬間、二度見したもんね。なんなら一瞬、家賃の請求書かと思った。
この数字を前にして、「快適な睡眠のために、一晩中エアコンつけちゃお☆」なんて軽々しく言える奴がいたら、そいつは石油王か何かだ。絶対にそうだ。

だから、俺たちは小賢しい知恵を働かせるわけだ。
そう、「タイマー設定」という名の悪魔の囁きに耳を傾ける。

「寝入りばなだけ涼しければいいや。3時間後に切れるようにセットしとこ」

これが一番やっちゃいけないやつな。
人間の体温が一番下がって、深い眠りに入るべき深夜3時とか4時に、きっちり運転を停止してくれるんだから。
親切設計が、逆に仇となってる。
開発者の皆さん、ありがとう。でも、一番暑い時間に起こしてくれて、本当にありがとうな!(皮肉)

じゃあ、「入りタイマー」はどうか?
明け方の4時くらいにスイッチが入るようにセットしておく。
これは一見、賢い選択に見える。
でも、寝苦しくて目が覚めちゃった深夜1時の俺は、どうすればいいんだ?
4時まで、根性で耐えろと?無理だろ、常識的に考えて。

設定温度もまた、悩ましい。
26℃?27℃?それとも、思い切って28℃?
「28℃設定が省エネです」なんてニュースで言うけどさ、湿度が高かったら28℃なんてサウナと変わらんのよ。
なんなら、俺の嫁は「27℃じゃ寒い」とか言い出す始末。
同じ部屋で寝てるのに、この体感温度の違いは何なんだ。
男女の体の作りの違い?知るか!こっちは暑くて死にそうなんだよ!
もう、いっそ寝室を分けるか?なんて、不穏な空気が流れたりもする。夏の夜は、夫婦の危機も運んでくるんだぜ…。

3. 藁にもすがる思いで試した、男の小細工大全(ほぼ失敗談)

エアコンだけに頼ってはいけない。
そう思った俺は、古今東西の快眠テクニックを、藁にもすがる思いで試してきた。
その血と汗と涙の(そして、ほとんど成果の出なかった)記録をここに記したい。

まず、王道中の王道、「冷感寝具」。
CMで「触れた瞬間、ひんやり!」とかやってるやつ。
買ったよ、俺も。ニ〇リとかで。
確かに、ベッドに入った瞬間は「おっ、ひんやり!」ってなる。天国かと思った。
でもな、その効果、5分も持たないんだよ。
すぐに俺の体温を吸収して、ただの生温かい布になる。
寝返りを打って、まだ冷たい場所を探す。また温かくなる。この繰り返し。
…これ、意味ある?根本的な解決にはなってなくない?

次に試したのが「ハッカ油風呂」。
ネットで見て、「これだ!」と思った。
湯船に数滴垂らして入ると、風呂上がり、肌がスースーしてめちゃくちゃ気持ちいいらしい。
早速ドラッグストアでハッカ油を買ってきて、試してみた。

…入れすぎた。

風呂から出た後、全身が「サロンパス」になったかと思った。
扇風機の風が当たるところだけ、異常に寒い。夏なのに、鳥肌が立つレベルで寒い。
でも、体の芯は火照ってる。
肌の表面はシベリアなのに、体内はマグマ。この感覚、わけがわからない。
結局、気持ちいいのか悪いのか判断できないまま、布団に入った。うん、まあ、一回試せばもういいかなって感じだった。

原始的な方法も試したぞ。
「凍らせたペットボトルをタオルで巻いて、脇とか首筋に当てる」
これはね、意外と悪くなかった。
ピンポイントで体を冷やせるし、気持ちいい。
「俺、賢いんじゃね?」とか悦に入ってたんだ。寝るまでは。

朝、起きたら、Tシャツの脇の部分がびしょ濡れになってた。
最初は寝汗かと思ったけど、違う。
ペットボトルの結露だ。
シーツにも、うっすらと濡れた跡が…。
あー、やっちまった。カビの原因になるやつだ、これ。
毎晩やるのは、ちょっとリスクが高いかもしれない。

あと、「寝る前のスマホ断ち」な。
わかってる。わかってるんだよ、そんなこと!
ブルーライトが睡眠ホルモンのメラトニンを抑制するってことくらい、もう聞き飽きたっちゅーの!
でもさ、寝る前のあの時間、ダラダラとYouTubeのショート動画とか見ちゃうんだよな。
気づいたら1時間経ってて、「やべっ」てなる。
あれは一種の麻薬だよ。現代人を眠らせないために開発された、悪魔のアプリだ。
意志の力だけで断ち切れるほど、俺たちは強くないんだよ…。


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4. 最終結論。俺たちを救うのは「諦め」と「開き直り」なんじゃないか説

ここまで、夏の睡眠がいかにクソか、そして俺の対策がいかにポンコツだったかを語ってきた。
で、結局どうすればいいんだよ、って話だよな。

俺が、ここ数年の戦いを経てたどり着いた、一つの境地がある。
それは…

「もう、諦めよう」

ってことだ。

いや、待ってくれ。ブラウザを閉じるのはまだ早い。
これは、投げやりな意味じゃない。もっとポジティブな「諦め」だ。

そもそも、「夏なんだから、多少寝苦しいのは当たり前」じゃないか?
完璧な8時間睡眠を、この灼熱の季節に求めること自体が、間違いなのかもしれない。
その高すぎる理想が、俺たちを苦しめているんじゃないか。
「今日も眠れなかったらどうしよう…」っていうプレッシャーが、余計に目を冴えさせる。

だから、ハードルを思いっきり下げてみるんだ。
「8時間ぐっすり」じゃなくて、「合計で4時間でも眠れたら、まあ上出来」くらいに考えてみる。
途中で目が覚めても、「はいはい、夏の風物詩ね」くらいに受け流す。

日中のパフォーマンスが落ちるのも、「夏のせい」ってことにしちまう。
もちろん、周りに迷惑をかけるのはダメだけどさ。
でも、自分を責めすぎるのはやめようぜ。
「今日の俺のポンコツ具合は、すべて熱帯夜のせいだ。俺は悪くない」
そう心の中で思うだけでも、だいぶ気が楽になる。

「どうでもいいや」って思った夜に限って、意外とスッと眠れたりする経験、ないか?
あれだよ、あれ。
睡眠をコントロールしようと必死になるんじゃなくて、もう流れに身を任せる。
「眠れたらラッキー。眠れなくても、まあ死にはしない」
このくらいの「開き直り」が、もしかしたら最強の睡眠導入剤なのかもしれない。

この記事、結局なんの解決にもなってないな。ははは。
ただ俺の愚痴と失敗談を、延々と聞かせちまっただけだ。すまん。

でも、もしこれを読んで、「あー、わかるわー。俺だけじゃなかったんだ」って、ほんの少しでも思ってくれたなら、俺がこのクソ暑い中でウンウン唸りながらキーボードを叩いた意味もあるってもんだ。

まあ、なんだ。
俺たちは、今夜もまたエアコンのリモコンを片手に、温度設定とタイマーの時間で悩みながら、この長い長い夏の夜を乗り越えていくんだよ。

じゃあな、戦友よ。
お互い、健闘を祈ろうじゃないか。
とりあえず、今夜は27℃、風量自動で朝までつけっぱなしにしてみるかな…。電気代は、来月の俺がなんとかしてくれるだろ。たぶん。