毎日帰ってアマプラを見るのが楽しみ、そんな生活もいいんじゃない?
毎日帰ってアマプラを見るのが楽しみ、そんな生活もいいんじゃない?
今日の仕事も、まあ、ひどかった。うん、ひどかったんですよ。満員電車に揺られて、会社に着いたら理不尽な要求の嵐。なんで私が?みたいなことばっかり。ヘラヘラ笑って乗り切ったけど、心の中は土砂降りですよ、ええ。
やっとの思いでボロボロの身体を引きずって、自宅のドアを開ける。その瞬間、スイッチが切り替わるのが自分でもわかるんです。「カチャ」っていう鍵の音は、社会人の私から、ただの私に戻るためのゴング。
部屋の電気もつけずに、まずカバンを床に放り投げる。ああ、もう何もしたくない。でも、違う。ひとつだけ、やらなきゃいけないことがある。いや、やりたいことがあるんだ。
ソファに雪崩れ込むように倒れ込んで、おもむろに掴む、あの黒くて細長い物体。そう、リモコン。その中でも、ひときわ神々しい光を放つ、あのボタン。「Prime Video」って書いてある、あのボタンを、祈るように押すんです。
ブゥン、という控えめな起動音とともにテレビ画面に映し出される、青地に白抜きのロゴ。
これ。これなんだよ。
これを見るために、今日一日、私は戦い抜いてきたんだ。…って言ったら、ちょっと大げさすぎますかね?でも、本気でそう思ってるんだから仕方ない。
「毎日帰ってアマプラを見るのが楽しみ、そんな生活もいいんじゃない?」
SNSなんか見てるとさ、みんなキラキラしてるじゃないですか。仕事終わりにジムで汗を流したり、お洒落なバーで語り合ったり、資格の勉強したり。すごいよね、マジで。尊敬します。
翻って、私はどうだ。
帰ってきて、飯食って、風呂入って、あとはもうずーっとアマプラ。ソファと一体化して、ひたすら画面を眺めてる。気づいたら深夜2時、なんてこともザラ。
これって、ダメな大人の典型?
生産性ゼロ?
現実から逃げてるだけ?
うん、そうかもしれない。そうかもしれないけど…でも、でもさ。
最高に幸せなんだから、いいじゃないか!って、叫びたい気分なんです。誰に迷惑かけてるわけでもなし。むしろ、このささやかな楽しみがあるからこそ、明日もなんとか会社に行こうって思えるんだから、経済を回してる一因にすらなってるんじゃないか?…とか、壮大な言い訳をしてみたりして。
そもそも、いつからこんな生活になったんだろうな。
昔は、レンタルビデオ屋さんに通ってたよね。金曜の夜になると、仕事帰りにTSUTAYAとかGEOに寄って。新作コーナーの前でウンウン唸りながら、お目当てのDVDを探す時間。あれはあれで、楽しかった。
でもさ、見たいやつに限って、いつも「貸出中」。あの絶望感、わかる?棚に、その作品のカードだけがペラッと残ってるの。マジかよ…ってなって、結局、全然見る気のなかった準新作を2本くらい借りて帰る。で、延滞料金におびえながら、慌てて見るっていう。
それに比べて、今のこの環境はどうだ。
月々数百円で、この膨大なライブラリが、いつでも、どこでも、見放題。延滞料金なんていう概念は、もはや歴史の教科書に載るレベル。これ、冷静に考えたら、とんでもない革命じゃないですか?え、もう、ノーベル平和賞とかあげちゃっていいんじゃないの?世界中の人々の心を、確実に平和にしてると思うんだ、うん。
私の帰宅後のルーティンは、もはや様式美の域に達しています。
まず、ソファに座ってリモコンを握りしめるでしょ。で、アマプラを起動する。
さあ、ここからが第一の至福タイム。「何を見るか選ぶ」時間です。
とりあえずウォッチリストを開いてみる。そこには、いつか見ようと思って追加した作品たちが、怨念のように渦巻いてる。「いつ見るんだよ!」って、画面の向こうから圧を感じる。ごめん、ごめんって。
でも、その日の気分ってあるじゃない?今日は、頭を空っぽにして笑えるコメディが見たい日。あるいは、息を飲むようなサスペンスで心臓をバクバクさせたい日。はたまた、どうしようもなく切ないラブストーリーに溺れて、ティッシュの山を築きたい日。
その日の心のコンディションに合わせて、膨大な作品群の中から「今、これだ!」っていう一本を掘り当てる作業。これが、宝探しみたいで、たまらなく楽しいんですよ。
で、作品が決まったら、次はお供の準備。
冷蔵庫から、キンキンに冷えたビールを取り出す。プシュッ!っていう、あの音。ああ、生きててよかった。最近はちょっと健康を気取って、強炭酸水にしてる日もあるけど…結局、週末の前とかはビールに手が伸びちゃうんだよなあ。人間だもの。
スナックも必須。ポテチの、あの「パリッ」ていう背徳の音。口の中に広がる、ジャンキーな旨味。わかってる。わかってるんだよ、こんな時間に食べたらダメだってことくらい。でも、映画にはポップコーン、ドラマにはポテチが必要不可欠なんです。これはもう、法律で決めてほしいくらい。
部屋の明かりを消して、テレビの光だけにする。
そうすると、もうそこは私だけの映画館。日常のあれこれから完全に切り離された、聖域(サンクチュアリ)の完成です。
再生ボタンを押す。
物語が、始まる。
もうね、「沼」なんですよ。アマプラは。底なし沼。
最近だと、海外ドラマの一気見で、週末を完全に溶かしました。マジで。金曜の夜に見始めて、気づいたら日曜の夕方だった、みたいな。食事も忘れて、トイレに行く時間すら惜しい。次のエピソードが気になりすぎて、「あと1話だけ…」を無限に繰り返す。あの麻薬的な魅力、なんなんでしょうね。
登場人物に、本気で感情移入しちゃう。
主人公が困難に立ち向かう姿に「がんばれ!」って声をかけたり、嫌なやつが出てきたら「こいつ、マジで許せん…!」って本気で腹を立てたり。彼らが笑えば私も嬉しいし、彼らが泣けば、私もボロボロ泣く。
え、何見てたかって?
いや、もう色々ですよ。有名なサスペンスものから、全然知らなかった北欧のミステリーまで。特に、あるドラマの最終シーズンを見終わった後の、あの喪失感。もう、彼らの人生を追うことができないんだっていう、言いようのない寂しさ。心にぽっかり穴が開くって、こういうことを言うんだなって。…1週間くらい引きずりましたね、ええ。
まだその作品を見てない人がいたら、声を大にして言いたい。
「今すぐ見ろ!人生、損してるぞ!」って。まあ、好みは人それぞれですけど。でも、この熱量を誰かと分かち合いたいんだよ!
アニメもヤバい。
子供の頃に見てた、あの懐かしいアニメが、普通に全話見れたりするの。オープニングテーマが流れた瞬間、ブワッて鳥肌が立って、涙腺が緩む。あの頃の、純粋な気持ちが蘇ってくる。ああ、あの頃は、こんなドロドロした社会の荒波に揉まれるなんて、夢にも思ってなかったなあ…なんて、ちょっとセンチメンタルになったりして。
もちろん、映画も。
話題の大作から、なんだこれ?みたいなB級、いやC級?の映画まで、ごちゃ混ぜに転がってるカオス感が最高。たまに、とんでもない駄作を引いちゃうこともある。2時間、棒に振ったな…っていう虚無感。でも、その「やっちまった感」すら、後から思えば笑い話になるから不思議。これもまた、アマプラの醍醐味、かな。
ふと、思うんです。
こうやって毎晩、物語の世界に没頭してるのって、ただの現実逃避なのかなって。もっと向き合うべき現実があるんじゃないか?って。
でも、最近はちょっと違う考え方になってきました。
これって、逃避じゃなくて、「避難」なんじゃないかなって。
日々のストレスや不安、悲しみ。そういう、心の毒素みたいなものから、一時的に身を守るためのシェルター。物語っていう安全な場所で、心を休ませて、デトックスする時間。そう考えたら、これってめちゃくちゃ健全な精神活動じゃない?
だって、物語の中で、私たちは色んなことを経験するんですよ。
自分では絶対に経験できないような、壮大な冒険をしたり。一生言えないような、甘い愛の言葉を囁かれたり。自分の代わりに、ムカつく上司みたいなやつを、主人公がバッサリやっつけてくれたり。
泣いて、笑って、怒って、ドキドキして。
そういう感情の揺さぶりって、心を柔らかくしてくれる気がするんです。カチコチに固まった心を、マッサージしてくれるような感じ。
だから、ドラマを見終わった後は、ちょっとだけ、人に優しくなれる気がする。明日、会社で嫌なことがあっても、「まあ、あの主人公に比べたら、私の悩みなんてちっぽけなもんか」って、少しだけ強くなれる。
これって、立派なメンタルヘルスケアだと思うんですよね。うん、たぶん。
…まあ、こんな風に理屈っぽく語ってますけど、要は、ただただ楽しくて見てるだけなんですけどね!照れるじゃないですか、もう。
ねぇ、これ読んでくれてるあなたも、もしかして、仲間ですか?
仕事中、「ああ、早く帰って、あのドラマの続きが見たい…」って、心の中でうわ言のようにつぶやいてたりしませんか?私は、してます。しょっちゅうしてます。
おすすめの作品があったら、本当に教えてほしい。マジで。
私のウォッチリストは、いつでも新しい仲間を歓迎しています。B級映画でも、号泣必至のアニメでも、ドロドロの人間ドラマでも、なんでも来いです。あなたの「これ、マジでやばいから!」を、私にください。
もし、「わかるー!私もだよー!」って思ってくれた人が、画面の向こうに一人でもいてくれたら、なんだかすごく嬉しいな。今、心の中で、あなたと固い握手を交わしています。
もちろん、わかってますよ。
もっと外に出て、新しい出会いを求めたり、身体を動かしたり、自分のスキルを磨いたり。そういう時間の使い方も、すごく大事だってことくらい。いつか、私もそうなる日が来るのかもしれない。
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でも、今は、これでいい。
この、誰にも邪魔されない、私だけの、ささやかで、最高に贅沢な時間。
一日のすべての疲れとストレスを、物語の力で洗い流す。それで心が満たされて、「よし、明日もなんとか生き延びて、またアマプラ見よう」って思えるなら。
それはもう、立派な「私の生活」じゃないか。胸を張っていいんじゃないか。
だから、今日も私は、この黒いリモコンをギュッと握りしめるんです。
さてと。今夜は、何に「避難」しようかな。
この、どうしようもなく幸せな悩みが、明日を生きるための、一番の活力になっている。
…なんて言ったら、ちょっとカッコつけすぎですかね。えへへ。
まあ、そんなわけで。
そろそろビールもいい感じに冷えてる頃だし、ポテチの袋も、私に開けられるのを待っている。
じゃ、再生ボタン、押しちゃいますね。お先に失礼します。