【商品構成】
渥美俊一先生著:
・必要なモノを、必要な時に、必要な人に、最も便利な手段で提供する為の活動が商売の原点である。
・最も重要な教訓は「商人が人々の暮らしを守り、育てる」という使命感である。
・商売の本質はハードワークを横糸とし、人々の暮らしをより豊かにする為の生活提案を縦糸に織りなすことである。
・豊かさや潤いのある暮らしには限界がない、だから常に商人は努力し続ける必要がある。
・まずは現在の貧しさを認識する。我が国の暮らしを豊かになりきった消費生活の成熟段階と見てはならない。
・マーチャンダイジング活動では、まず小売売価(メニュー売価)を決定し、第二にそれでどれだけの品質(機能)を果たせるのかを考える。
→それに見合う品を発見するまで探し続けることが「真の仕入れ」(=バイイング)であり発見できなければ生産者に作ってもらうのである。
・チェーンストア産業が構築した技術体系をマス・マーチャンダイジング・システムと呼ぶ。
→チェーンストア経営をシステムとして分業する技術者(テクノクラー)を一般的にスペシャリストと呼び彼らが入社して20年かけて習得するのがこのシステムである。
ここでいう「マス」とは単に量が多いという意味ではない。標準化された多数店舗(普通200店舗以上とされている)が提供できる特別なご利益(機能、対価)を意味しており同時に、それは膨大な量であり、従来とは異なる生産・流通体制で提供されるものである。
したがって価格もこなれており大多数の国民が実際に共通して使い(食べ)、そして継続的に何度も使い(食べ)続けるものを指すのである。
こういった商品を「ポピュラー・アイテム」と呼び、その最終売価を「ポピュラー・プライス」と名付ける。
つまりマス・マーチャンダイジング・システムの中身とはポピュラー・アイテムとポピュラー・プライスの実現ということになる。
・ポピュラー・アイテムを「エブリバディ・グッズ」とも呼ぶ。
・エブリバディ・グッズ、エブリデイ・グッズを商業の世界ではそれぞれ「大衆品」「実用品」と呼ぶ。
【3S主義:】
(1)スペシャリゼーション
「商品の違い」のこと。
品揃えの違いがお客様にとってはっきりとわかる状態を作り上げること。
まるっきり奇抜な商品を置くと言うことではなく、お客に支持され、お客が勝手に店へ来ざるおえなくなる状態こそがスペシャリゼーションである。
(2)シンプリフケーション
ビジネスそのものが「単純明快」なこと。
行動原則、ルール、作業の仕組み自社の全てが誰にでも明白に理解できるし、正確に実行できる状態。
(3)スタンダーディゼーション
「標準化」のこと。
慎重な観察と分析のあとルールを仮定して実験し、そのあと規定を作り、教え実行させる。
・年商規模=経営戦略で左右される。
・純益高=技術で上下する。
→前者はトップ・マネジメントの担当するところであり、後者は幹部全員の技術である。
経営戦略の内容:
ーーーーーーーーーー
1:業種・業態類型の選択
2:投資の仕方
ーーーーーーーーーー
いづれも商品をめぐる根本対策の決定事項である。
言うなれば「品揃えの基本方針」とも言える。
後者の技術問題というのも、この品揃えをめぐる作業の仕方に関するもので、やはり品揃えのあり方の一部である。
売上高規模も純益高もつまりは品揃えのあり方で決まってしまうのである。
これらを経営技術の角度で捉えてみると、
1:商品の売価
2:商品の品質
3:商品の数量
4:商品の演出
5:商品の分類
6:それを仕入れる店舗
(売り場の面積と建物構造)
7:その店舗の位置
(我が社の他店及び他社の店との関係性)
と分けて考えるべきだと言える。
・「現状否定」こそが改善と改革の為の手順である。
組み合わせの三原則:
概念1:「特定の用途」
→特定の用途について、全てそのフロアや店で間に合う状況を作ること。
用途=TPOS
TPOS:
ーーーーーーーーーー
T=時間帯、曜日、特殊な日
P=場所、特別な環境
O=何がそこで行われ、何をしようとしているかという動機
S=ライフスタイル、雰囲気
ーーーーーーーーーー
概念2:「ルック」
→眺めた時の全体の様(さま)、雰囲気のこと。
※日本では通常「客層」で分類するので「用途」で分類するのはかなり斬新な概念。
第一の原則:「ウィス」
→広がりのこと。
ある特定の用途とルックにおいては、全ての部門と品種がその売り場で完結するような状態。
第二の原則:「デプス」
→深さのこと。
いくつかの複数の部門の中で特別の売れ筋品種の数だけが多いこと。
さらに多数の品種の中で、一部の売れ筋品種の数についてのみ特別に品目数が多い状態である。
部門ごとに売り場面積がほぼどれも同じというわけではなく、ある「広客層高購買頻度」の部門はもの凄く広く、ある部門は狭いという意味。
※品種についても同じように行われなければならない。
このような「軽重の格差」があるときに品揃えのパワーが客に印象付けされるのである。
第三の原則:「客が楽に選べる」
→客自身が売り場の所在を尋ねなくてもすぐにわかる状態。
同時に選んだり、買ったり、組み合わせたりすれば便利であると思われる部門や品種が一ヶ所に隣接しているとういう状態。
※第四の原則:「商品レベルの統一」
1:売価の上限と下限の幅
2:用途
3:味やルックやスタイル
がそれぞれ同じである状態。
→これらの精度によって購買頻度が決定される。
1:井崎先生に準備して頂きたいもの
印鑑証明書1通
※発行から3ヵ月以内
※以前メールで送っていただいた氏名住所と一致しているもの
写真付き身分証明書のコピー1通
※免許証(住所変更してある場合は裏面も)・パスポート・マイナンバーカードのいずれか
※PDF,JPG,PNG,GIF形式のいずれかの
データでいただければ問題ございません。
2:「特定の用途」についてですが...
ユニクロ=ホームアンドホームアラウンドカジュアル
だったと思います。
では「しまむら」「アベイル」「GU」「ライトオン」はそれぞれどのように設定しているのでしょうか?
3:「ウィス」「デプス」についてですが...
ユニクロの場合、「カセット」という考え方が働いていたときにありました。
カジュアル、ビジネスetc...
売り場に仕切りがあるイメージで世界観がひとカセットごとに明確でした。
ストコンをしていると、ユニクロは分かりやすさの面でハイレベルな印象です。
「しまむら」「アベイル」「GU」「ライトオン」はウィスとデプスについてどのような工夫をしているのでしょうか?
※今回は質問が少ないので余った時間は
原理原則を「ユニクロ」「しまむら」「GU」「ライトオン」「アベイル」が具体的にこんな風に売り場で表現、体現しているのか?という具体例を教えて頂きたいです。
渥美先生や井崎先生の原理原則の概念を毎日学ぶ→売り場にストコンしにいくというルーティンで毎日行動していますが「原則→売り場への実現」の結び付けがまだ難しいです。
当日はよろしくお願い致します。