いい戦略/普通の戦略
2020/07/07
大富豪で世界一の投資家ウォーレン・バフェットが
絶対に投資しない業界があります。
それが「航空会社」です。
彼は1989年に行ったとある航空会社への投資を
「間違いだった」と言って以降、
航空会社への投資を一切していません。
ビジネスモデルが「極端」で利益が出るはずがない、
というのです。
事実、業界の利益率はめちゃくちゃ悪く、
業界別の平均営業利益率ランキングを見ても、
航空業界はワーストグループの常連。
2000年以降の航空業界の平均営業利益率は
マイナスになっている時も多くあります。
そんな中、
1973年以降、米国の景気の動向にかかわらず
黒字経営を続ける数少ない航空会社があります。
サウスウエスト航空です。
創業2年目から40年以上連続で黒字。
1991年湾岸戦争、90年前半の不況、
2001年同時多発テロ、2003年イラク戦争、
2000年中の原油高、2008年金融危機後の大不況の間、
利益を計上し続ける。
(航空業界は2001〜2005、
2008、2009年に赤字を計上している)
1972年〜2002年の投資収益は
全米すべての上場企業の中で最大。
最も働きやすい会社、全米ナンバーワン獲得。
求人採用倍率44.5倍(合格率2.2%)。
など、航空業界で飛び抜けて優秀な会社です。
その理由は「戦略」にあります。
教科書にもたびたび登場し、
「戦略の古典的名作」と賞賛される同社の戦略とは
どんなものなのでしょうか?
========================
※新刊本「スケーリング・アップ」p154
戦略の7階層 より
⇒スケーリング・アップはこちらから
この航空会社には競争相手が真似できないような、
いくつかの特徴的な活動がある。
事前の座席の指定ができないうえに、
サウスウエストは1種類の機体しか飛ばしていない。
(これによって修理に必要な部品の数は少なくなり、
パイロットのトレーニングや交代も容易になる)
また、着陸手数料を安くするために、
主要空港ではなく二番手の空港を使い、
もっと費用のかかるハブ・アンド・スポーク方式
(中心となるハブ空港から周辺空港に便を飛ばす)ではなく、
2地点間のフライトを好む。
このように、サウスウエストは
乗客にあらゆる不便を我慢させる
風変わりなカルチャーを築いている。
========================
サウスウエストは、座席の事前指定もなければ、
機内サービスもドリンクと
スナックといった最低限のものだけ。
また、同社のターン時間はわずか15分。
「ターン時間」とは、
空港についた航空機が、ゲートに到着し、乗客が降り、
機内の清掃と燃料補給、荷物の積み下ろしと積み込み、
機体の検査が行われ、乗客が乗って、
再度飛び立つまでの待ち時間のこと。
これは、競合他社の平均の半分から
3分の1という短さです。
=======================
※新刊本「スケーリング・アップ」p154
これらの活動は競争優位を保つ防衛策
としても機能している。
なぜなら、他の航空会社は、
すでに複数の機種の航空機に投資し、
事前の座席指定サービスを提供し
(すでに実施しているサービスを取りやめるのは難しい)、
着陸料の高いハブ空港に縛り付けられ、
不満だらけの従業員を抱える
カルチャーを築いているからだ。
重要なのは、自分の業界で「どのように」、
競争相手が真似できないような方法で
製品やサービスを提供するかだ。
サウスウエスト航空の活動が同社のワンフレーズ戦略
「ホイールズ・アップ(飛行機は、飛んでいなければ利益を生まない)」
から生まれたものであることに注目してもらいたい。
それが利益に繋がる結果の達成を助けている。
戦略の7階層のそれぞれの層が、
互いのうえに気付かれ、補強しあっている。
=======================
「戦略」を作る目的は、
長期、継続的な利益を生むことです。
そして、良い戦略とは、
業界平均よりも大きな利益を生みます。
さてあなたの会社の戦略は、
「いい」戦略?「普通の」戦略?
サウスウエストの戦略を参考に、
考えてみてはいかがでしょうか…
新刊本「スケーリング・アップ」では、
少なくとも業界平均の3倍の利益を生む、
「非常にいい」戦略の作り方を教えてくれます…
⇒スケーリング・アップはこちらから
絶対に投資しない業界があります。
それが「航空会社」です。
彼は1989年に行ったとある航空会社への投資を
「間違いだった」と言って以降、
航空会社への投資を一切していません。
ビジネスモデルが「極端」で利益が出るはずがない、
というのです。
事実、業界の利益率はめちゃくちゃ悪く、
業界別の平均営業利益率ランキングを見ても、
航空業界はワーストグループの常連。
2000年以降の航空業界の平均営業利益率は
マイナスになっている時も多くあります。
そんな中、
1973年以降、米国の景気の動向にかかわらず
黒字経営を続ける数少ない航空会社があります。
サウスウエスト航空です。
創業2年目から40年以上連続で黒字。
1991年湾岸戦争、90年前半の不況、
2001年同時多発テロ、2003年イラク戦争、
2000年中の原油高、2008年金融危機後の大不況の間、
利益を計上し続ける。
(航空業界は2001〜2005、
2008、2009年に赤字を計上している)
1972年〜2002年の投資収益は
全米すべての上場企業の中で最大。
最も働きやすい会社、全米ナンバーワン獲得。
求人採用倍率44.5倍(合格率2.2%)。
など、航空業界で飛び抜けて優秀な会社です。
その理由は「戦略」にあります。
教科書にもたびたび登場し、
「戦略の古典的名作」と賞賛される同社の戦略とは
どんなものなのでしょうか?
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戦略の7階層 より
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この航空会社には競争相手が真似できないような、
いくつかの特徴的な活動がある。
事前の座席の指定ができないうえに、
サウスウエストは1種類の機体しか飛ばしていない。
(これによって修理に必要な部品の数は少なくなり、
パイロットのトレーニングや交代も容易になる)
また、着陸手数料を安くするために、
主要空港ではなく二番手の空港を使い、
もっと費用のかかるハブ・アンド・スポーク方式
(中心となるハブ空港から周辺空港に便を飛ばす)ではなく、
2地点間のフライトを好む。
このように、サウスウエストは
乗客にあらゆる不便を我慢させる
風変わりなカルチャーを築いている。
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サウスウエストは、座席の事前指定もなければ、
機内サービスもドリンクと
スナックといった最低限のものだけ。
また、同社のターン時間はわずか15分。
「ターン時間」とは、
空港についた航空機が、ゲートに到着し、乗客が降り、
機内の清掃と燃料補給、荷物の積み下ろしと積み込み、
機体の検査が行われ、乗客が乗って、
再度飛び立つまでの待ち時間のこと。
これは、競合他社の平均の半分から
3分の1という短さです。
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※新刊本「スケーリング・アップ」p154
これらの活動は競争優位を保つ防衛策
としても機能している。
なぜなら、他の航空会社は、
すでに複数の機種の航空機に投資し、
事前の座席指定サービスを提供し
(すでに実施しているサービスを取りやめるのは難しい)、
着陸料の高いハブ空港に縛り付けられ、
不満だらけの従業員を抱える
カルチャーを築いているからだ。
重要なのは、自分の業界で「どのように」、
競争相手が真似できないような方法で
製品やサービスを提供するかだ。
サウスウエスト航空の活動が同社のワンフレーズ戦略
「ホイールズ・アップ(飛行機は、飛んでいなければ利益を生まない)」
から生まれたものであることに注目してもらいたい。
それが利益に繋がる結果の達成を助けている。
戦略の7階層のそれぞれの層が、
互いのうえに気付かれ、補強しあっている。
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「戦略」を作る目的は、
長期、継続的な利益を生むことです。
そして、良い戦略とは、
業界平均よりも大きな利益を生みます。
さてあなたの会社の戦略は、
「いい」戦略?「普通の」戦略?
サウスウエストの戦略を参考に、
考えてみてはいかがでしょうか…
新刊本「スケーリング・アップ」では、
少なくとも業界平均の3倍の利益を生む、
「非常にいい」戦略の作り方を教えてくれます…
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