筋トレの後に発熱??

2020/06/19
筋トレ
皆さんは、筋トレの後に「熱」が出たことはないでしょうか?
毎日毎日ジムに通って、かなり激しいトレーニングをした数時間~1日後、だんだん体がだるく重くなってきます。
最初は筋肉痛なんて、思っててもだんだんしんどくなってきて・・・
そう、「熱」がでているのです。
今回は、熱が出る仕組みと、その対処法についてお伝えしたいと思います。

筋トレ後に、「熱」が出る仕組み

発熱
筋トレの後に、「熱」が出る原因としては、大きく分けて以下の2つが考えられます。

①:筋肉が壊れすぎた

②:免疫が下がって、感染症を起こした


順番に説明していきますね。

①の「筋肉が壊れすぎた」についてです。

筋トレをすると、筋肉が壊れるというのはご存知でしょうか?
筋肉の中の筋線維がちぎれて壊れてしまいます。これを修復する過程で筋肉が大きくなるのです。
この修復する過程とは、よく言われる「超回復」というもので約1日~2日かかります。

この「超回復」の最中に、筋トレをすることでもう一度筋肉が壊されると、筋肉は回復出来なくなり、壊れたままになってしまいます。
すると、血液中に、筋肉の分解産物である「CK」がかなり上昇してきます。
この「CK」こそが、「熱」が出る原因なのです。

すなわち、筋トレを頻繁にしすぎることによって、筋肉の超回復が妨げられる結果、「熱」が出るのです。

続いて②の「免疫が下がって、感染症を起こした」についてです。

①とも関わってくるのですが、先ほども言いました通り、筋トレをすると筋肉の分解産物である「CK」が、血液中に出てきます。
①は「CK」が多すぎることによる「熱」ですが、多すぎなくとも「CK」というのは発熱するのです。

これが巷でよく聞く「筋トレをすると、基礎体温が上がる」ということです。
これは「CK」によって起こっているので、血液中に「CK」がなくなると、体温は通常に戻ります。

・・少し脱線してしまいました。話を元に戻しましょう。

「CK」というのは、血液中に出る筋肉の分解産物のことでしたね。
それは通常、体にとっては血液中にないもの(すなわち異物)として認識されます。
これに体の免疫システムが反応してしまい、かえって弱くなってしまいます。(免疫細胞が「CK」によそ見している間は、他の細菌に反応しづらくなるということです。)

よそ見により、病原体が体の中に入って増殖して、「熱」が出るのです。


もちろん①と②両方なることもありますよ!
 

「熱」が出た時の対処法

風邪
では、「熱」が出てきたときはどうすればよいのでしょうか。

上の①と②では対処の仕方が少し違います!見ていきましょう。

①のときの「熱」はなかなか下がらない微熱です。37℃~37.5℃の間の微熱が出続けます。

対処法は、ⅰ. 筋トレをしないこと。
               ⅱ. よく睡眠をとること
     ⅲ. 薬を飲みすぎないこと         の3つです。

ⅰについて、筋トレは熱が出ている間はしてはいけません。治るのが遅くなります。筆者も「熱」が出ていても筋トレを続けた結果、3週間「熱」が持続しました。

ⅱについて、これはすべての病気について言えることですが、よく寝ることというのは病気を治すのに必須です。「熱」が出て暇だから、ネットフリックスでも見て、夜更かししようなどとは考えないようにしましょう。

ⅲについて、「熱」が出ると、皆さん薬を飲みたくなると思います。しかし、例えばイブなどの解熱鎮痛薬は飲みすぎると、胃潰瘍ができやすくなります。早く熱を下げたい気持ちはわかりますが、飲みすぎても効果がないだけでなく、違う病気まで引き起こします。容量、時間間隔を守ってきちんと服薬しましょう。

次は②についてです。感染症といっても、様々あります。一番よくあるのが風邪ですよね。
今回は風邪について話します。

風邪の場合は①の場合と異なり、急に38℃を超える「熱」が出ます。
しかし、たいてい2~3日で解熱します。

対処法としては、先ほどのⅰ~ⅲと全く変わりませんが、
補足すると、寒気がするときは、素早く「熱」を上げてしまいましょう。
室温を高くして布団に潜り込み、体を温めるのがおすすめです。
このとき、必要以上に厚着をして寝てしまうと、寝汗で体が冷えてしまうので適度に温めましょう。

逆に、「熱」が上がりすぎてダルいときは、おでこよりも、首のまわりやわきの下、太ももの付け根などを冷やすと効果的です。ここには太い動脈が通っているので、冷えると体全体が冷えてきます。
 
予防法

予防法

では、どうすれば「熱」を予防できるのでしょうか。
大事であることを以下に箇条書きにしていきます。

・体を冷やさない
・筋肉痛がある状態で、筋トレをしない
・トレーニング間隔をあける


1つ目の「体を冷やさない」について、筋トレが終わり、汗をかいたまま放っておくと、汗が蒸発して体が冷えます。それにより、通常よりも免疫の機能が下がってしまい、発熱につながります。
筋トレをした後は、お風呂に入るなり、汗をぬぐって厚着するなりして体を温めましょう。


2つ目の「筋肉痛がある状態で、筋トレをしない」について、先ほども申し上げた通り筋肉は「超回復」をします。その時、体には筋肉痛となって現れます。そのため、筋肉痛がある状態で筋トレをすることは、「超回復」を阻害してしまいます。筋肉痛が収まるまでは、筋トレはしないでおきましょう。

3つ目の「トレーニング間隔をあける」です。毎日毎日筋トレをするのは、上級者は構いませんが、初心者にとっては体が慣れておらず調整できないため、急に体調を崩しやすくなります。
2日に1回ペースがちょうどよいでしょう。
 

要注意!忘れると危険!

危険
「熱」と同時に出てくる症状でやばいものを挙げておきます。
①、腹痛
②、関節痛
③、血便、血尿
④、胸痛

などです。
「熱」というのは、ほとんどどんな疾患にも出てきます。
上記に挙げたもの以外でも、いつもと違う不調を感じたらすぐ病院を受診しましょう。

そのほかにも見逃すと、やばい症状を挙げておきます。
①、頭が痛い
②、意識が遠のく
などなどです。

これらは、筋トレを頑張りすぎたことによって、一時的に脳に血がいかなくなることによって引き起こされますが、ほかにも様々なヤバイ病気が隠れています。
持続するようでしたら、早めにお近くの病院を受診しましょう。
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