NMNとは、ニコチンアミド・モノヌクレオチドという物質の略称です。ビタミンB3からつくられる物質で、私たちが身体の機能を保つのに必要なNADという物質に変換されます。老化すると、このNADという物質が各臓器で減少する一方で、NMNを体内でつくる能力も減少していくと判明しています。
NMNという物質は人体の臓器を修復する上で重要なのに、これが加齢によって減少してしまいます。NMNはミトコンドリアを増やし、テロメアの短縮を抑制します。細胞やサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)が活性化することにより、身体の老化を防いだり、若いころの身体能力に戻したりする働きがあります。
細胞の活性化レベルが戻りました。マウスでの結果を踏まえると、人間は50代後半から60代のあたりでNMNをつくる能力が落ちてくると予想されるので、その少し前から補充するのがよいかと思います。マウスも年を取ると代謝が落ちますが、11カ月齢のマウスと17カ月齢マウスの酸素消費量を比較すると、NMNを投与した17カ月齢のマウスは11カ月齢のマウスと比べて酸素消費量があまり変わらない。つまり、NMNを投与しているグループは6カ月若い状態になっていました。