【おすすめの本】人を動かす
2020/06/11
人を動かす
おすすめ図書のご紹介
スーパーロングセラーで有名すぎるのですが・・・
カーネギーの「人を動かす」
読まれたことがある方も多いのではないでしょうか?
題名からだと人を動かすテクニック的なものに感じますが、様々な事例を元に人が動くのはどのような時なのか?が書かれていて、人間の本質的な部分を学べる一冊になっています。
この中で紹介されている、「父は忘れる」と言う一文があります。
カーネギーの「人を動かす」
読まれたことがある方も多いのではないでしょうか?
題名からだと人を動かすテクニック的なものに感じますが、様々な事例を元に人が動くのはどのような時なのか?が書かれていて、人間の本質的な部分を学べる一冊になっています。
この中で紹介されている、「父は忘れる」と言う一文があります。
【父は忘れる】
リヴィングストン・ラーネッド
〝坊や、きいておくれ。
お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて安らかに眠っているね。
お父さんはひとりでこっそりお前の部屋にやってきた。
今しがたまでお父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に息苦しい悔恨の念にせまられた。
罪の意識にさいなまれてお前のそばへやってきたのだ。
お父さんは考えた。
これまでわたしはお前にずいぶんつらく当たっていたのだ。
お前が学校へ行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって叱った。
靴を磨かないからといって叱りつけた。
また、持ち物を床の上に放り投げたといってはどなりつけた。
今朝も食事中に小言を言った。
食物をこぼすとか丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとかパンにバターをつけすぎるとかいって叱りつけた。
それから、お前は遊びに出かけるしお父さんは停車場へ行くので一緒に家を出たが、別れるときお前は振り返って手を振りながら、「お父さん行っていらっしゃい!」といった。
するとお父さんは、顔をしかめて「胸を張りなさい!!」といった。
同じようなことがまた夕方に繰り返された。
わたしは帰ってくると、お前は地面に膝をついてビー玉で遊んでいた。
靴下は膝のところが穴だらけになっていた。お父さんはお前を家へ追い返し、友達の前で恥をかかせた。
「靴下は高いのだ。お前が自分で金を儲けて買うんだったらもっと大切にするはずだ!」
ーーーこれがお父さんの口から出た言葉だから我ながら情けない!
それから夜になって、お父さんが書斎で新聞を読んでいる時お前は、悲しげな目つきをしておずおずと部屋に入ってきたね。
うるさそうにわたしが目をあげると、お前は入口のところでためらった。
「何の用だ」とわたしが怒鳴ると、お前は何も言わずにさっと私のそばに駆け寄ってきた。
両の手をわたしの首に巻きつけて、わたしに接吻した。
お前の小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。
どんなにないがしろにされても決して枯れることのない愛情だ。
やがてお前はばたばたと足音をたてて二階の部屋へ行ってしまった。
ところが坊や、そのすぐ後でお父さんは突然なんともいえない不安におそわれ、手にしていた新聞を思わず取り落としたのだ。
何という習慣にお父さんは取りつかれていたのだろう!!
叱ってばかりいる習慣。
まだほんの子供にすぎないお前に、お父さんは何ということをしてきたのだろう!
決してお前を愛していないわけではない。
お父さんは、まだ年端もゆかないお前に無理なことを期待しすぎていたのだ。お前を大人と同列に考えていたのだ。
お前の中には善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。
お前の優しい心根は、ちょうど山の向こうから広がってくるあけぼのを見るようだ。
お前がこのお父さんにとびつきお休みの接吻をした時、そのことがお父さんにははっきりわかった。ほかのことは問題ではない。
お父さんはお前に詫びたくてこうしてひざまずいているのだ。
お父さんとしてはこれがせめてもの償いだ。
昼間にこういうことを話してもお前にはわかるまい。だが明日からは、きっとよいお父さんになってみせる。
お前と仲良しになって、一緒に遊んだり悲しんだりしよう。
小言を言いたくなったら舌をかもう。
そしてお前が子供だということを常に忘れないようにしよう。
お父さんはお前を一人前の人間とみなしていたようだ。こうしてあどけない寝顔を見ていると、やはりお前はまだ赤ちゃんだ。
昨日もお母さんに抱っこされて肩にもたれかかっていたではないか。お父さんの注文が多すぎたのだ。〟
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引用:「人を動かす」D・カーネギー著
リヴィングストン・ラーネッド
〝坊や、きいておくれ。
お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて安らかに眠っているね。
お父さんはひとりでこっそりお前の部屋にやってきた。
今しがたまでお父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に息苦しい悔恨の念にせまられた。
罪の意識にさいなまれてお前のそばへやってきたのだ。
お父さんは考えた。
これまでわたしはお前にずいぶんつらく当たっていたのだ。
お前が学校へ行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって叱った。
靴を磨かないからといって叱りつけた。
また、持ち物を床の上に放り投げたといってはどなりつけた。
今朝も食事中に小言を言った。
食物をこぼすとか丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとかパンにバターをつけすぎるとかいって叱りつけた。
それから、お前は遊びに出かけるしお父さんは停車場へ行くので一緒に家を出たが、別れるときお前は振り返って手を振りながら、「お父さん行っていらっしゃい!」といった。
するとお父さんは、顔をしかめて「胸を張りなさい!!」といった。
同じようなことがまた夕方に繰り返された。
わたしは帰ってくると、お前は地面に膝をついてビー玉で遊んでいた。
靴下は膝のところが穴だらけになっていた。お父さんはお前を家へ追い返し、友達の前で恥をかかせた。
「靴下は高いのだ。お前が自分で金を儲けて買うんだったらもっと大切にするはずだ!」
ーーーこれがお父さんの口から出た言葉だから我ながら情けない!
それから夜になって、お父さんが書斎で新聞を読んでいる時お前は、悲しげな目つきをしておずおずと部屋に入ってきたね。
うるさそうにわたしが目をあげると、お前は入口のところでためらった。
「何の用だ」とわたしが怒鳴ると、お前は何も言わずにさっと私のそばに駆け寄ってきた。
両の手をわたしの首に巻きつけて、わたしに接吻した。
お前の小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。
どんなにないがしろにされても決して枯れることのない愛情だ。
やがてお前はばたばたと足音をたてて二階の部屋へ行ってしまった。
ところが坊や、そのすぐ後でお父さんは突然なんともいえない不安におそわれ、手にしていた新聞を思わず取り落としたのだ。
何という習慣にお父さんは取りつかれていたのだろう!!
叱ってばかりいる習慣。
まだほんの子供にすぎないお前に、お父さんは何ということをしてきたのだろう!
決してお前を愛していないわけではない。
お父さんは、まだ年端もゆかないお前に無理なことを期待しすぎていたのだ。お前を大人と同列に考えていたのだ。
お前の中には善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。
お前の優しい心根は、ちょうど山の向こうから広がってくるあけぼのを見るようだ。
お前がこのお父さんにとびつきお休みの接吻をした時、そのことがお父さんにははっきりわかった。ほかのことは問題ではない。
お父さんはお前に詫びたくてこうしてひざまずいているのだ。
お父さんとしてはこれがせめてもの償いだ。
昼間にこういうことを話してもお前にはわかるまい。だが明日からは、きっとよいお父さんになってみせる。
お前と仲良しになって、一緒に遊んだり悲しんだりしよう。
小言を言いたくなったら舌をかもう。
そしてお前が子供だということを常に忘れないようにしよう。
お父さんはお前を一人前の人間とみなしていたようだ。こうしてあどけない寝顔を見ていると、やはりお前はまだ赤ちゃんだ。
昨日もお母さんに抱っこされて肩にもたれかかっていたではないか。お父さんの注文が多すぎたのだ。〟
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引用:「人を動かす」D・カーネギー著
私は母親ですが、これを読んでいる途中から涙が溢れてきました。
カーネギーはおそらく、(完全に私の解釈ですが^^;) 批判や小言は相手にとって不快でしかなく、そこからいいことは何も生まれない。と言っているのだと思います。
批判や小言は自分と意見が違うときや思い通りにいかない時に生まれる訳ですもんね。
と言うことは言われた相手は相手で自分の意思でそれが正しいと思っている訳で・・・。
そうなると、批判は争いを有無だけだと理解できますよね。
だからきっと必要なのは批判ではなく相手への理解だと思います。
頭で分かっていてもなかなか行動に移すのは難しいですが、自分への意識付けのために定期的に「父は忘れる」を読んでいます。
この本は全部で300ページほどあるのでぐったりしますが(笑)
全編とてもためになる本です!!
あなたのお勧めの本もよければ教えてくださいね^^
カーネギーはおそらく、(完全に私の解釈ですが^^;) 批判や小言は相手にとって不快でしかなく、そこからいいことは何も生まれない。と言っているのだと思います。
批判や小言は自分と意見が違うときや思い通りにいかない時に生まれる訳ですもんね。
と言うことは言われた相手は相手で自分の意思でそれが正しいと思っている訳で・・・。
そうなると、批判は争いを有無だけだと理解できますよね。
だからきっと必要なのは批判ではなく相手への理解だと思います。
頭で分かっていてもなかなか行動に移すのは難しいですが、自分への意識付けのために定期的に「父は忘れる」を読んでいます。
この本は全部で300ページほどあるのでぐったりしますが(笑)
全編とてもためになる本です!!
あなたのお勧めの本もよければ教えてくださいね^^