世界の三大料理といえば、フレンチ、中華、トルコ料理です。
ユネスコ無形文化遺産に登録されている日本料理が入っていないのは、心外かもしれません。
世界三大料理は、世界で一番人気のある料理ではなく、その昔、「宮廷料理」であったことがあげられます。
「フレンチ」は、2010年に、フレンチガストロノミー(フランス美食学)が、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
フランス料理は、宮廷料理から端を発していますが、中世のころには、明確な作法は存在せず、手で食していたようです。
近世に入って、イタリア料理の影響も受け、ナイフとフォークを用いるようになり、フォーマルな様式が定着したようです。
近世19世紀には、フィランス革命後、宮廷内での職を失った料理人たちが、自由に店を開けるようになったのが、現代の源流です。
個々のシェフによって、いっそう芸術性と美食性、濃厚なソースに磨きがかかっていきます。
パリには、高級レストランから、ビストロ(大衆レストラン)、ブラッスリー(軽食)、カフェ(軽食も提供)、様々な店が立ち並んでいます。
「フレンチ」のエッセンスは、肥沃な大地が与えてくれる素材によるものでしょうか。
「中華料理」は、中華鍋を使用し、強い火力を用いる炒め物で、油を多用する、そして大皿から取り分ける料理のイメージです。
ですが、広い国土を持つ中国は、各々の地域による、気候、歴史、食材、食習慣の違いも大きく、それぞれ独自の調理法、味付けが存在します。
北京料理、広東料理、上海料理、四川料理では、味付けが大きく変わってきます。
広東料理の「点心」(軽食)を食する際に、「飲茶」(中国茶)もついてきますが、発酵度によって、鉄観音茶やプーアール茶のように、様々な種類があります。
中華料理のマナーとして、皿を持たない、スープ・麺類は、音をたててすすらない、などがあります。
また、食べきれなかった料理を、他家でも店でも、容器に入れて、多くの場合、お持ち帰りできます。
チャイナタウンも世界中にあり、食通たちをも満足させる「中華料理」は、海外いたるところで市民権を得ています。