いびきの大きさは、人によって様々です。中には、隣の部屋まで聞こえるほどの大きないびきをかく人もいれば、ごく小さないびきで済む人もいます。では、いびきのデシベルはどれくらいなのでしょうか。ここでは、いびきの平均的なデシベルから、最大級のいびきのデシベルまで、詳しく見ていきましょう。
一般的に、いびきの平均的なデシベルは、40〜60デシベル程度と言われています。この数値は、静かな図書館の中くらいの音の大きさに相当します。
ただし、この数値はあくまでも平均的なもので、個人差があることを忘れてはいけません。いびきのデシベルは、年齢や性別、体型、睡眠姿勢、飲酒の有無などによって変化します。
例えば、高齢者は若い人に比べていびきが大きくなる傾向があります。これは、加齢に伴って喉の筋肉が弛緩し、気道が狭くなるためです。
また、男性は女性よりもいびきが大きくなりやすいと言われています。男性は女性に比べて、喉仏が大きく、気道が太いため、いびきが出やすくなるのです。
肥満の人も、いびきが大きくなる傾向があります。体重が増えると、喉の周りの脂肪も増えるため、気道が狭くなってしまうのです。
このように、いびきのデシベルは個人差が大きいのですが、平均的には40〜60デシベル程度と覚えておきましょう。
先ほど、いびきの平均的なデシベルは40〜60デシベル程度だと言いましたが、中には、それをはるかに超える大きないびきをかく人もいます。
実は、最大級のいびきのデシベルは、なんと90デシベルにも達するのです。90デシベルといえば、電車の通過音や、大声での会話と同じくらいの音の大きさです。
こんなに大きないびきをかかれては、隣で寝ているパートナーはもちろん、隣の部屋で寝ている家族にも迷惑がかかってしまいます。
最大級のいびきは、単に周囲への迷惑になるだけでなく、本人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。大きないびきをかく人は、睡眠時無呼吸症候群という病気を発症しているかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。呼吸が止まると、脳への酸素供給が不足するため、体に大きな負担がかかります。その結果、日中の眠気や集中力の低下、高血圧、心臓病などの合併症を引き起こすリスクが高くなるのです。
最大級のいびきをかく人は、一度医療機関で検査を受けることをおすすめします。早期発見・早期治療が大切です。
いびきのデシベルについて理解を深めるために、他の音とデシベルを比較してみましょう。
30デシベル:囁き声、置時計の秒針の音
40デシベル:静かな図書館、冷蔵庫の運転音
50デシベル:静かな事務所、軽い雨の音
60デシベル:普通の会話、エアコンの運転音
70デシベル:掃除機の音、騒がしいレストラン
80デシベル:大声での会話、電話のベル
90デシベル:電車の通過音、大声での叫び声
100デシベル:ジェットエンジンの近く、サイレン
いびきの平均的なデシベルである40〜60デシベルは、静かな図書館から普通の会話くらいの音の大きさですね。一方、最大級のいびきの90デシベルは、電車の通過音と同じくらいの大きさです。
ちなみに、人間の耳は85デシベル以上の音を長時間聞き続けると、聴力に悪影響を及ぼすと言われています。90デシベルのいびきを毎晩聞いていると、聴力が低下するリスクがあるかもしれません。
いびきのデシベルを他の音と比較してみると、いびきがどれほど大きな音なのかがよくわかりますね。いびきは単なる寝息ではなく、立派な「騒音」なのです。