「カード払いくん」の仕組みが分かったところで、具体的なメリットを見ていきましょう。単に支払い方法が変わるだけでなく、経営に嬉しい効果が期待できます。審査不要という手軽さも魅力ですね。
実質的な支払いサイトの延長!キャッシュフロー改善の切り札に?
経営の生命線とも言えるキャッシュフロー。「カード払いくん」の最大のメリットは、このキャッシュフローを改善できる可能性です。
サービスを利用してカード決済すると、実際の口座引き落としはカード会社の支払日になります。カードの締め日と支払日のサイクルによっては、最大で約40日〜60日程度の支払い猶予期間が生まれる可能性があります。
この「時間的な余裕」は、手元資金(運転資金)の確保につながり、資金ショートのリスクを低減します。精神的なプレッシャーも軽減されるでしょう。入金と支払いのタイミングが悪い時や、急な出費が必要な時に、この猶予期間が大きな助けとなります。
銀行融資と比べて、審査不要でWebから申し込める手軽さも、スピーディーな資金繰り調整が必要な場合にメリットとなり得ます。(ただし、カードの限度額などの制約はあります)。この「実質的な支払いサイトの延長」は、非常に大きな魅力です。
ザクザク貯まるかも?クレジットカードのポイント・マイル獲得!
通常、銀行振込ではポイントは付きませんが、「カード払いくん」を使えば、企業間取引の支払いでもクレジットカードのポイントやマイルを貯められます。
仕入れ代金や広告費など、高額になりがちなBtoB決済でポイントが貯まれば、そのインパクトは大きいかもしれません。貯まったポイント・マイルは、経費節減(航空券、キャッシュバックなど)や福利厚生に活用できます。
ただし、ここで重要なのがサービス手数料との比較です。バイオンのカード払いくんは現在キャンペーン中で手数料が4%(※最新情報は要確認)。このコストを支払ってでもポイント獲得にメリットがあるかを考える必要があります。
例えば、還元率1%のカードで300万円支払うと、獲得ポイントは3万円相当(1pt=1円換算)。一方、手数料は12万円(300万円×4%)。この場合、手数料の方が大幅に高くなります。還元率が2%でも6万円相当のポイントに対し手数料は12万円です。
ポイントだけで手数料の元を取るのは、かなり高還元率のカードを持っているか、ポイントの価値を非常に高く見積もれる使い方(例: 国際線ファーストクラス航空券)をしない限り難しいでしょう。
ポイント獲得はあくまで副次的なメリットと考え、キャッシュフロー改善など他のメリットと合わせて、手数料を支払う価値があるか総合的に判断する必要があります。
毎月の支払い業務は、経理担当者にとって大きな負担です。請求書の確認、振込先入力、手数料計算など、手間と時間がかかり、ミスも許されません。
「カード払いくん」を導入すると、煩雑な支払い管理がシンプルになる可能性があります。個別の銀行振込作業が、バイオンへの支払い依頼とカード決済に集約されます。
最大のメリットは、支払履歴がカード利用明細で一元管理できる点。「いつ、どこに、いくら支払ったか」が一目瞭然になり、確認作業が格段に楽になります。
経理担当者は振込作業に追われる時間を削減し、よりコアな業務に集中できるようになるかもしれません。会計ソフトとの連携機能があれば、さらなる効率化も期待できます。
見過ごしがちな銀行振込手数料も、積み重なると大きなコストになります。例えば、月50件の他行宛振込(1件440円)があれば、年間約26万円にもなります。
「カード払いくん」を利用する場合、個別の銀行振込手数料は原則バイオンが負担します(サービス手数料に含まれる形)。そのため、従来の振込手数料を削減できる可能性があります。
しかし、これもサービス手数料(キャンペーン中4%)との比較が必要です。先ほどの例(月間振込手数料22,000円)で考えてみましょう。
月間支払い総額が50万円の場合:サービス手数料は20,000円(50万円×4%)。振込手数料より安くなります。
月間支払い総額が100万円の場合:サービス手数料は40,000円(100万円×4%)。振込手数料より高くなります。
つまり、支払い総額や振込件数によって損得が変わります。特に支払い総額が大きい場合は、4%の手数料が振込手数料を上回る可能性が高いでしょう。振込件数が非常に多い場合にメリットが出る可能性はありますが、事前にしっかりシミュレーションすることが不可欠です。
新しい支払い方法を導入する際、取引先への影響は気になるところですよね。「支払い方法を変えるなんて言ったら、何か勘繰られたりしないだろうか…」そんな心配もあるかもしれません。
しかし、「バイオンのカード払いくん」なら、その心配は少ないと言えそうです。なぜなら「取引先に知られずに利用可能」だからです。
その大きな理由は、「振込名義人を変更できる」点にあります。通常、この種のサービスでは振込元がサービス会社名義になることがありますが、「カード払いくん」では振込時の名義を(例えば)自社の会社名などに設定できるため、取引先から見れば、いつものあなたの会社からの入金と変わりなく受け取ることができます。
そのため、あなたが「カード払いくん」を利用していることを取引先に気づかれることなく、支払い方法を変更できます。
結果として、取引先に個別に連絡したり、承諾を得たりする手間なく、スムーズに導入しやすいものになります。「資金繰りに困っているのでは?」といった余計な心配をかけるリスクもないのです。
長年の取引先との良好な関係性を維持したまま、自社の支払いプロセスを改善できるのは、非常に大きなメリットと言えるでしょう。支払い条件の変更交渉が難しい場合などにも、有効な選択肢となり得ますね。