生ごみ処理機は、ゴミ減量や臭い対策に役立つ便利な家電ですが、デメリットも存在します。初期コストや電気代、メンテナンスの手間など、導入前に考慮しておくべき点があるのです。ここでは、生ごみ処理機のデメリットを詳しく見ていきましょう。
生ごみ処理機を導入する際に、まず考えなければならないのが初期コストです。生ごみ処理機の価格は、機種や性能によって大きく異なりますが、安くても数万円、高いものだと10万円以上するものもあります。家計に与える影響は小さくないでしょう。
また、生ごみ処理機は電気を使って動作するため、ランニングコストとして電気代がかかります。特に、乾燥式の処理機は、高温で生ごみを乾燥させるため、電力消費量が大きくなる傾向があります。1ヶ月の電気代は、機種によって異なりますが、1,000円から2,000円程度と言われています。
バイオ式の処理機は、微生物の力を利用するため、乾燥式に比べて電力消費量は少なめです。しかし、完全に電気代がかからないわけではありません。微生物の活動を維持するための適温管理に、ある程度の電力が必要となります。
初期コストと電気代は、生ごみ処理機を選ぶ際の重要なポイントです。家計の状況を考慮しつつ、長期的な視点で導入の是非を検討することが大切です。また、電気代を抑えるためには、エコモードなどの省エネ機能が付いた機種を選ぶのも一つの方法でしょう。
生ごみ処理機は、定期的なメンテナンスが必要な家電です。特に、バイオ式の処理機は、微生物の力で生ごみを分解するため、微生物の活動を維持するための管理が欠かせません。
具体的には、以下のようなメンテナンスが必要となります。
・バイオチップやバイオ炭の交換:微生物のエサとなるバイオチップやバイオ炭は、定期的に交換する必要があります。交換の頻度は、機種や使用状況によって異なりますが、1ヶ月から3ヶ月に1回程度が一般的です。
・フィルターの清掃:生ごみを分解する過程で、フィルターにゴミや汚れがたまることがあります。フィルターが詰まると、処理能力が低下するため、定期的な清掃が必要です。
・臭い対策:バイオ式の処理機は、適切にメンテナンスしていても、多少の臭いが発生することがあります。脱臭フィルターの交換や、処理機内部の清掃などが必要となります。
・排水の処理:生ごみを分解する過程で、水分が発生します。この水分を排水口に流す際は、浄化槽への負担を考慮する必要があります。
これらのメンテナンスを怠ると、生ごみ処理機の性能が低下し、悪臭が発生するなどのトラブルにつながります。定期的なメンテナンスを行う習慣をつけることが大切ですね。
乾燥式の処理機は、バイオ式に比べてメンテナンスの手間は少なめです。ただし、定期的な清掃やフィルター交換は必要となります。
メンテナンスの手間は、生ごみ処理機を導入する際の検討ポイントの一つです。自分のライフスタイルに合った方式や機種を選ぶことで、無理なくメンテナンスを続けられるようになります。
生ごみ処理機は、家庭から出る一般的な生ごみを処理するのに適しています。野菜くずや食べ残し、卵の殻などは、問題なく処理できます。しかし、処理能力には限界があり、すべての生ごみに対応できるわけではないのです。
まず、生ごみの量が処理能力を超えると、うまく処理できなくなります。一度に大量の生ごみを入れると、処理機の容量オーバーになり、故障の原因になることもあります。特に、バイオ式の処理機は、微生物の分解能力に限界があるため、1日の処理量が決まっています。
また、処理機に向き不向きなごみもあります。例えば、固いものや大きいものは、処理機の刃を傷めるおそれがあります。貝殻や骨、大きな種などは避けた方が無難でしょう。
さらに、油分の多いものや、塩分の濃いものは、処理機の性能を低下させる可能性があります。揚げ物の残りや漬物など、油や塩を多く含む食品くずは、なるべく入れないようにしましょう。
バイオ式の処理機では、お茶がらやコーヒーかす、柑橘類の皮なども、微生物の活動を妨げるため避けた方が良いとされています。
処理能力の限界と向き不向きなごみを理解しておくことで、生ごみ処理機を適切に使用できます。無理のない範囲で、処理機に合ったごみを入れるようにしましょう。
また、処理能力を超えるような大量の生ごみが出る場合は、処理機と併用して、自治体のゴミ収集を利用するのも一つの方法です。処理機の特性を理解し、うまく付き合っていくことが大切ですね。