第3話 あるセミナーをきっかけに目覚めた「権利収入」

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その後、子供も綾乃自身もフルタイム勤務に慣れ毎日がほぼ同じ時間のように過ぎていく。
朝の電車の乗車時刻も変わらず、帰りの電車も同じ時間。
お夕食のレパートリーも短時間でできる簡単な料理かスーパーの総菜。

同じ時間にお風呂に入り
同じ時間に就寝する。


里恵からは度々LINEが来て当たり障りのない会話をしている。

「私には里恵のように上手くいくはずがない。それに私には別の世界の話。子育てしながら仕事も出来るんだから欲をかいてはいけないのよ。」

綾乃は自分にそう言い聞かせ毎日仕事も家事もルーティンワークとなっている事で深く考えないようにしてきた。


たまたま見かけたFacebookのタイムラインに目がとまる。

「ロバート・キヨサキの金持ち父さん、貧乏父さんから学ぶ資産運用術」


イベント会社の主催のようだけど資産運用を全く勉強していないし、将来のことも考えて聞いておきたいことだからちょっと参加してみよう。


 

セミナー参加で初めて気づく
私はなんて無知だったんだろう

ネットワークビジネスってそういうことだったの!?
その日は土曜日ということもあり夫婦で参加している人も多かった。

やっぱりみんな老後のこととか心配なのよね。
私だけじゃないんだわ。

講師のファイナンシャルプランナーの先生が話し出す。

「少子高齢化が20年以上進んでいる日本。今後ますますお年寄りの数が激増することでしょう。
そうなると老後の資金を年金だけしかあてがない、というのは非常に危険と言わざるを得ないです。」


日本政府も毎年物価を2%ずつ上昇させているため、現在つき25万円相当の生活を25年後に実現するには毎月45万円の生活費がなければ維持できない、と言う話だった。

子供がいる世帯の支出増加ポイントのお話も聞いていてだんだん綾乃は将来に対する収入の不安が増してきた。



「資金があれば不動産投資や株といった投資をすることも十分良いお話ですが


みなさんの年代だとまだまだ日常生活に貯金の余裕がないですよね。そうなると十分な運転資金を用意することが出来ないと思いますが、ネットワークビジネスなら費用も安く始められ今から活動していれば将来の権利収入が確保できるようになるかもしれません」



え!ファイナンシャルプランナーの先生の口から「ネットワークビジネス」って言った??


ネットワークビジネスってそもそも怪しいものではないの??


綾乃はセミナー修了後、里恵のLINEに文章を送っていた。

「ね、A社のZOOMセミナーって今度いつあるの?」​​​​​​​


 
第3話でのポイント
ロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」という有名なビジネス書があります。
その中に書かれているのは「キャッシュフロー・クワドラント」というもの。
世の中の収入の得るタイプは4つに分かれている、というものです。
4つのうち2つはサラリーマン、個人事業主である労働収入、残りの2つを会社経営者と投資家
という分け方になります。

ロバート・キヨサキは
サラリーマンや個人事業主という労働収入よりも会社経営者や投資家である方が収入がはるかに違う、
労働収入から会社経営者、投資家~と転身するには相当な労力を必要とします。

そこで、少額で始められるネットワークビジネスを推奨している、ということなのです。


ファイナンシャルプランナーの方が言うとおり
今や自分で老後の資金を保っていかなくてはなりません。

そのためにも本業をしながら収入源を増やすことが出来る
ネットワークビジネスは
あなたにとっての「転ばぬ先の杖」なのかもしれません。