1:繊維素材産業
・わた
・化合繊の原液
・糸(化合繊の絹の長繊維糸と、綿、毛、麻、化合繊などの短繊維糸)
「繊維原料」としては
・綿花
・羊毛
・獣毛
・麻
・蚕の繭
などの「天然繊維原料」および「ポリマー」(石油などで作られた化学繊維)などの「化学繊維原料」が使われている。
2:繊維素材企業
・生産企業
・卸企業
があり「生産企業」には
・化合繊メーカー
・紡績メーカー
・撚糸メーカー(ねんし)
・加工糸メーカー
「卸企業」には
・糸商
・商社糸部門
がある。
最近は「テキスタイル企業」「アパレル企業」が繊維素材と直接取引する例も増えてきている。
3:化合繊メーカー
・再生繊維(レーヨン、キュプラ)
・半合成繊維(アセテート)
・合成繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル)
を生産している企業で主に「長繊維糸」(フィラメントヤーン)を生産するほか、紡績糸(混紡糸を含む)用や詰めわた用を作っている。
日本の化合繊維メーカーの技術力は極めて高く特に「機能性素材」「超極細繊維」(マイクロファイバー)などは国際的にも高い評価を得ている。
なお、合成繊維も化学繊維も一種であるが、現在では合成繊維の生産ウェイトが圧倒的に高く(レーヨンの国内生産は皆無になった)、このため化学繊維メーカーではなく「化合繊メーカー」と呼ばれることが多くなった。
4:紡績メーカー
・綿
・毛
・麻
・合成繊維
などの紡績糸(短繊維糸)を生産している企業をいう。
これらを専門的に生産している企業をそれぞれ「綿紡」「毛紡」「麻紡」「合繊紡」などと呼びこのほかこれを兼業する企業や化合繊メーカーを兼業する企業、また織物(特にドレスシャツ生地、服地)やアパレルの生産・販売部門を持つ企業もある。
5:その他繊維素材メーカー
製糸メーカーとは蚕の繭から生糸(天然繊維では唯一の長繊維糸)を作る企業のことだが、現在極めて数は少ない。
この生糸を洗練して作る絹糸の多くは現在輸入に頼っている。
撚糸メーカーは、糸によりをかける加工を専業とする企業で、意匠撚糸(ファンシーヤーン)専門の企業もある。
6:テキスタイル産業
「テキスタイル」とは元々は「織物」を指したが現在は「生地」「布地」の意味に使われる。
テキスタイル企業にも
・生産企業
・卸企業
があり「生産企業」には
・織布メーカー
・ニット生地メーカー
・フェルトメーカー
・不織布メーカー(ふしょくふ)
など「卸企業」には
・生地商
・商社生地部門
がある。
7:織布メーカー
織物を生産する企業のことで「繊維メーカー」「機屋」(はたや)とも言う。
全国各地にも
・綿織物
・毛織物
・麻織物
・絹織物
・化合成織物
などの特色ある産地が形成されてきた。
最盛期に比べると企業数あ大幅に減少しているが、国際的には技術力を評価されている企業も少なくない。
最近はアパレル企業と直接取引も増えている。