ロバート・キヨサキからのメッセージPart.3

2020/09/04

私の最後の給料

私がゼロックスに入社したのは、給料のためではなく、「もっとお金を稼ぐ」ということを達成するためでした。
私は、パイロットや船乗員ではなく、起業家としてお金を稼ぐのが一番だと思っていました。
そして、起業家になるためには、営業力が必要でした。

私は1974年から1978年までの4年間、ゼロックスで勤務し非常に多忙でした。
最初の2年間は、営業が上手くいかず、何度もクビになりそうになりました。
何も売れず、失業の危機にあっただけではなく、お金も全く稼ぐことができませんでした。しかし、私にはホノルルで1番のセールスマンになるという夢があり、決意を持ってこの挑戦に挑みました。

2年を過ぎると、セールス研修と外回り営業が結果を出し始めました。
そして、私はついにホノルル支社で1番のセールスマンになったのです。

私はゼロックスでの経験からかけがえのない教訓を学びました。
その教訓とは、問題を解決することは、富への道だということです。
目標を達成し、セールスで一番になると、私は次なる挑戦のために退職しました。
その目標とは、自分のビジネスを始めることでした。

私の人生で最も恐ろしかった日の一つは、退職して起業家になった日でした。
その日、安定した給料や健康保険、退職金制度とはお別れだと自覚しました。
病気休暇や有給もありません。

その日、私の収入はゼロになりました。
安定した給料がなくなった恐怖は、私が経験した中でも最も恐ろしい経験でした。

一番困ったのは、次の安定した給料を貰えるまでにどのくらいかかるのかも見当がつかなかったことです。
もしかすると数年かかるかもしれません。
退職した時に、なぜ多くの従業員が起業家になろうとしないのか分かりました。

それは、無一文になり、保証された収入がなく、安定した給料がないことへの恐怖によるものです。

 

お金がないまま長期間やっていける人などほとんどいません。
起業家は違います。
違いの一つは、お金がなくても分別を持って、知的にやっていく能力があることです。

 

私を個人的に突き動かし続けてくれる言葉があります。
その一つは、私が辞めるか戻るかの瀬戸際にいた時に金持ち父さんから言われた辞めることはいつでもできる。それならなぜ今辞めるのか?という言葉です。

 

この言葉は、私を奮い立たせ、感情を穏やかにしてくれました。
私はまだ道の途中にいるのに、なぜ引き返すのか?と思わせてくれます。

引き返す距離と、先を行く距離は同じなのです