ビジネスも投資もチームスポーツ

2020/09/19

ロバート・キヨサキ

学校では誰かに助けを求めることは不正行為とみなされます。
試験の時なら尚更です。
実際、私が高校生の頃、教師だった貧乏父さんのマニュアルを見たら、不正行為とは「困っている人に援助を与えること」と定義されていました。
私にはそれは人間らしさのように思われました。

 

私がまだ高校生だった頃、金持ち父さんは土曜日の朝に行われるチームミーティングに、私と金持ち父さんの息子を参加させてくれました。

私が最初に気付いたことは、金持ち父さんがチームの中で最も頭が良い人である必要はないということでした。

実際、彼はチームの中で最も低学歴だったかもしれません。
彼は、弁護士、会計士、銀行員、マネージャー、不動産ブローカー、株式ブローカーに囲まれていたのです。

 

人々に何をすべきかを伝えるのではなく、自分が直面している問題について話し合い、その問題を解決するための提案をアドバイザーにしてもらっていました。
 

一方、私の家では貧乏父さんが請求書の山の前で、どうやって全ての請求書の支払いをするか考え込んでいました。

私が言いたいことは、金持ち父さんは自分よりも賢い人に助けを求めることで、自分の経済的な問題を解決したということです。

「不正行為」の反意語は「協力」であることを忘れないで下さい。

また、「協調性」とは、あなたが金持ちになるために最も頭の良い人である必要はないことを意味しています。賢いチームを持つことの方が大事なのです。  

【賢いチームの力】

 

多くの社会科学者は、人生で最も重要なものは、その人の社会的・職業的ネットワークだと言っています。
つまり、あなたの周りの人々、チーム、同僚のことです。
あなたの周りに貧乏人がいれば、おそらくあなたも貧乏人になってしまうでしょう。

類は友を呼ぶ」という諺のように。

キャッシュフロー・クワドラントの右側に位置する人々は、金持ちになって成功したければ、自分よりも賢い人たちを集めたチームが重要であることを知っています。

 

従業員や自営業者は、ビジネスオーナーを見て「私は彼らよりもずっと賢い。それなのになぜ彼らの方が大金を手にするだろうか?」と考えます。
しかし、それは意図的なものです。

 

実は、 EとSクワドラントの人々がビジネスオーナーや投資家として成功することができない理由は、自分より賢い人を周りに置くことができないからなのです。
 

例えば、従業員は、自分よりも賢い人や優秀な人がいると自分が昇進や昇給できないので、そのような人を恐れます
大型プロジェクトを担当することもできないかもしれません。
チームの中には、仕事の安定に対する恐怖から生まれるドロドロした空気があることもよくあるのです。


自営業者は非常に聡明で有能なことが多いです。

彼らには起業家精神があることさえあります。
しかし、彼らはチームが好きではないのです。
彼らは自分が部屋の中で一番頭の良い人間になりたいと思っており、実際にそうであることが多いので、企業からコンサルタントとして雇われます。

しかし、他人と協力しないので全ての仕事を自分でやらなければなりません

彼らはビジネスを所有しているわけではなく、仕事があるだけなのです。

続きは次回!