時効援用の基本的な考え方
時効援用の基本的な考え方
今回はちょっと聞き慣れない「時効援用」っていう法律用語について、できるだけわかりやすく、やさしい言葉でお話ししていきますね。
「昔の借金、長く放っておけば払わなくてよくなるって聞いたけど…ホント?」
「それって黙ってれば自動的に時効になるんじゃないの?」
そんな疑問、ありませんか? 実はこれ、単なるウワサ話じゃなくて、ちゃんと法律に基づいたルールなんです。
でもね、黙ってるだけじゃ時効って成立しないんですよ。ちゃんと「こっちはもう時効だよ」って自分から伝えないと意味がないんです。
この記事では、その「時効援用」がどういうものなのか、どんな背景があるのか、どう使えばいいのかっていうのを、順番にご紹介していきます。
ちょっと長めの内容になるんですが、読み終えたあとには「法律って意外と身近なんだな〜」って思ってもらえるはずです!
1.「時効援用」とは?言わなきゃ時効にはならないってホント?
1.1 「時効」ってそもそもどういう意味?〜借金が消える?
法律の世界でいう「時効」には、大きく分けて2種類あるんです。
ひとつは「消滅時効」、もうひとつは「取得時効」って呼ばれてるんですね。
今回はその中でも、「消滅時効」についてお話ししていきます。
たとえば、借金の返済を約束していたけど、債権者(お金を貸した人)が5年も10年も何もしなかった場合。
このとき、法律では「もうそれ以上請求できないよ」ってことになる可能性があるんですよ。
これが「消滅時効」ってやつです。
「えっ、じゃあ放っておけば借金って消えるの?」って思いますよね。
でもね、ただ黙ってるだけじゃダメなんです!
時効を成立させるには、「もうこれは時効です!」って自分から相手に伝えないといけないんですよ。
ここがめちゃくちゃ大事なポイントなんです。
「時効援用」ってどうやるの?〜言わないと損する?〜
これを法律では「時効の援用」って呼んでるんです。
つまり、「この借金、もう時効で請求できないですよね」って相手にハッキリ言うことが大切なんです。
口で言うだけじゃちょっと危ないので、ちゃんと証拠が残る方法で伝えるのがオススメ。
具体的には、「内容証明郵便」っていう特別な郵便を使って伝える方法があります。
これを使うと、「いつ」「どんな内容で」相手に伝えたかがちゃんと残るから、あとで「聞いてませんけど?」なんて言われなくてすみます。
つまり、「黙ってても自動的に時効が成立する」わけじゃないってことなんですね。
ここ、すごくよくある誤解なので、しっかり覚えておいてください!
1.3 「権利の上に眠る者は保護に値せず」
「権利の上に眠る者は保護に値せず」って、法律の世界ではよく出てくる表現なんですが、意外と意味はシンプルなんですよ。
要は、自分の権利を何年も放っておいた人は、もうそれを守ってもらえないよっていう考え方なんです。
たとえば、お金を貸したのに、ずーっと何も言わずに10年経っちゃった。
そのときに「やっぱり返して」って言っても、「いやいや、もう遅いでしょ」ってことになるわけです。
逆に、お金を借りた側が「もう時効ですよね」と伝えたら、その主張は認められる可能性がある。
だからこそ、「ちゃんと自分から伝える」ってことが大事なんですよね。