会社を辞めた後、なぜか中国に行きたくなり旅行会社で飛行機チケットと宿の手配だけしてもらいとりあえず行ってみた。
私は計画を立てて行動する性格なので、本来ならこういった行動はとらないはずなのだが..........人生とはわからないものだ。
中国に着いて何かに導かれるようにある村に辿り着いた。
その村で出会った一人の老人が私の運命を変えることになった。
その老人は呪術師だったのだ。
呪術師の世界は閉鎖的で自分の術を他人に教えることなどありえない。
だがその老人は一人暮らしで家族もいず、自分の代で術が途絶えることを悔やんでいた。
その老人は私も呪術師であることが一目見てわかったようだ。
初対面の私にこう言ったのだ、「私の術を受け継いで欲しい。」と。
私もその老人の術がどんなものなのか興味があったので弟子になった。
ビザの関係で一時的に日本に帰ることはあったが、5年ほどかけてその老人から術を学んだ。
日本に帰国してからは呪霊をはらったり、呪符を書いて生活している。
私に自分の術を託したあの老人は今頃どうしているだろうか.....