間取り設計30の秘訣

はじめに

『ついに我が家もマイホームデビュー!』
家づくり計画を始めたとき、いちばん希望を叶えたいのが【間取り】です。
また同時に、効率よく計画を立て準備をし、知識を蓄えておかないと、家づくりを失敗しかねないのも【間取り】なのです。

これから先、5年・10年・20年と生活を共にするあなただけのマイホームです。
間取りにこだわりを持って、暮らしやすくて居心地が良い、オリジナルの家を建てていきたいものです。

そしてここで今回の冊子でみなさんにお届けしているのが
【女性目線、家族目線で見た間取り】
個々のライフスタイルに合った間取り計画方法をこの冊子ではご紹介しています。
満足度100%!そんなマイホーム計画に、この冊子役立ててください。



マルモホーム一同

目次

住まいノートをつくって
家づくりの準備をしよう

1.住まいノートで家づくりが変わる!

「住まいノート」は、これからマイホームを建築する計画がある人にぜひお勧めします。

「住まいノート」は、とても簡単で効果的なものです。
住まいに関することすべてを記入していくのですが、その方法をこれからお教えします。
もちろん家族みんなにも一緒に書いてもらいましょう。自己流でも構いませんが、少しずつコツを伝授していきたいと思いますので、何を書けばいいかわからない方は参考にして下さい!

最初に、「住まいノート」を書く利点をまとめておきます。

  •  好きな写真や間取りを集めて貼ってみると、自分の好みがはっきりする。
  •  頭の整理ができる。
  •  考えたことを忘れない、アイディアを残しておける。
  •  家族それぞれの意見を書くことで、お互いの考えを理解できる。
最初の段階では、自分と家族の好みを理解するのに役立ちます。
計画の段階では、備忘録として相手に考えを伝えるツールとして役立ちます。
後の段階では、自分たちの軌跡となり、家族の楽しい思い出となります。

2.住まいノートのつくりかた

それでは早速「住まいノート」を書いてみましょう!

【準備するもの】
  • 1冊のノート(お好きなもので構いません。A4サイズがお勧めです)
  • 色鉛筆やマーカー
  • 参考にしたいものがあれば雑誌や広告、パンフレットなど
  • 必要であればファイル(書類や大きな切抜き用)

書き始めるタイミングは、家づくり計画を考え出したときからです。展示場やショールームなどで実際のものに触れるのは、ある程度この住まいノートが仕上がってきてからにしましょう。自分たちの価値観がはっきりしている方が、選ぶことがよりラクになります。

「住まいノート」に書く内容として、おすすめポイントを挙げておきます。

【準備するもの】
  • (決まっていれば)土地に関する情報
  • 家族構成とそれぞれの年齢、仕事、趣味など
  • 1日、1週間、1ヶ月ごとの家族それぞれのスケジュール
  • 住まいに対する夢と現実的な要望
  • 我が家のコンセプト
  • 季節ごと、1年、数年、5年、10年の単位での暮らし方の変化
  • 手持ちの家具と置く予定の家具
  • 場所別、持ち主別に収納するもの
  • 資金計画
家を建てる経験は、普通何度もできるわけではありません。
家づくりについての価値観をはっきりと持つのは一般的には難しいといわれています。ただし、「住まいノート」を作っていく過程で、何度も繰り返し考えることで、自分たちのマイホームに対する価値観が定まってくるのです。



3.「住まいに対する夢」を書き出そう

それでは早速「住まいノート」を書いてみましょう!

これから、家づくりを計画される方は、色々な要望があると思います。
それらの要望は2つのタイプに分けることができます。

1つめは「住まいに対する夢」です。
これは、予算や土地の条件、他の家族の意見はさておき、自由に考えたもの。

2つめは「現実的な要望」です。
今住んでいる家の不満から出たものや、
この設備や商品がいいなど、うまく条件がクリアできれば可能なこと。



図にすると、上のようになります。
円が重なるところは、夢でもあり現実的な要望でもあるところです。
色々な方々の要望をお聞きすることがあるのですが、この2つのタイプの要望が混ざってしまって収集がつかなくなっていることがよくあるようです。


逆に、せっかくのマイホームなのに現実的な要望ばかりになってしまって、住宅会社さんが困ってしまいそうな、実現不可能な夢のような要望ばかりになってしまっている人も少なくありません。

現実的な要望だけというのは誰も困ることはないのですが、家を買う最大のメリットは「夢をかたちにできること」です。買うことが絶対お得と言えない昨今では、住まいに自分の夢を反映させることも大切だと思います。




4.「現実的な要望」は現状をよくみて考える

「現時的な要望」は、ある程度みなさんお持ちになっているのではないかと思います。
しかし、現時点での不満などから出てくる要望が割りと多いのではないでしょうか?
家は長く住むものですから、長い目で色々な角度で考えておく必要があります。


【まずは次のようなステップで家族それぞれの要望を書いてください。】

【Step 1】日頃思っていることを書く
今の住まい、よく見かける商品などがヒントとなり、新しい住まいで取り入れたいことがいくつかあると思います。

【Step 2】個人の個性につながることを書く
工務店の方は貴方と家族のことについてまだよく知りません。家での自分を自己紹介する感じで、自分について書いておきましょう。書いてみると、打ち合わせの際に伝えておいた方が良いことが明らかになります。


  • 性別、年齢など基本的な情報
     
  • 仕事についていれば、どんな仕事をしていて、家と仕事はどういう関係にあるか
    →会社員で家には仕事を持ち帰らない、副業があるので仕事スペースが必要など。

     
  • 趣味
    →これは結構重要です。特に凝っている趣味がどのようなもので、家には何が必要か。

     
  • 家での動き方のくせ
    →「じっとしていられないタイプ」「定位置に座っているのが好き」「家族といっしょ」など、家の中でどのように過ごすのかを書いておきましょう。

     
【Step 3】快適性に関わることを書く
  • 温度
    →暑がりなのか?それとも寒がりなのか?
     
  • 明るさ
    →明るいところが好き?それとも、ちょっと暗いほうが落ち着く?
     
  • 風通し(湿度)
    →自然の風が吹き抜けるのが好き?それとも設備・家電に頼る?

    ※これら3つは、結構個人差があります。

1日の時間帯や、季節によっても違うと思うので、時間軸とも合わせて考えてみて下さい。

5.「住まいに対する夢」をふくらませるには?

「住まいに対する夢」と言われても・・・?と思い浮かばない方もおられると思います。
では、どうすれば自分の夢をイメージできるのでしょうか?
次のようなステップで考えてみて下さい。

【Step 1】条件や現実的なことは忘れて自由に考える
予算・土地の条件・家族との折り合い・人の目などはさておき、子供のように自由な発想で考えて下さい。思いつくままに住まいノートに書き留めていきましょう。

【Step 2】空間は家でなくても大丈夫!もう少し広げて考える
よく行くカフェ、お店、散歩する時に通る公園、旅先で訪れた忘れられない場所。
それらはどんな空間ですか?好きな空間の特徴や、なぜ好きなのか考えてみると、住まいにつながるような空間のヒントがあるかもしれません。

【Step 3】理想の1 日(平日と休日)をシミュレーションする
朝起きます。
「どんな場所で目覚めたいですか?」「朝食はどんな場所でとりたいですか?」
という具合に、1 日の行動に対してどんな場所がいいかを想像してみて下さい。
子供さんや配偶者、他の家族とどう過ごしたいかも入れてもいいですね。

いかかでしょうか。
実際に頭の中のイメージを書きとめてみると、次々とでてきますよね。
言葉で表現するのが難しく感じるようであれば、写真やイラストの切抜きを貼り付けてしまうのもひとつのアイディアです。


後で整理していくと、消えてしまったり、違うかたちになったり、優先順位が前後することもあるかもしれません。
でも、希望する夢ですから誰にも遠慮せずに自由に書いてみましょう!

6.家族の要望をまとめて我が家だけのコンセプトを作ろう

ここまでは現実的な要望と住まいに対する夢について説明しました。

家族の要望が出揃ったら、それらを整理し、【新しい住まいへの要望】としてまとめていきます。
このやり方も要望のタイプによって違います。

■ 【住まいに対する夢】は、「本当に自分の家に必要か?」「近くにあるお店や施設で希望の空間は代わりにならないか?」「サイズを小さくできないか?」という感じで、自由に夢を描いたあと、どれくらいその夢が大事か、実は別の方法でその夢は実現できるのではないかということを考えて整理していきます。

生活になくても不便ではないけれど、やはり欲しい!という大切な夢は残して、優先順位をつけていきましょう。その夢はこれから始まる長いマイホームへの道のりを支えてくれる原動力になると思いますし、我が家自慢の空間につながると思います。

■ 【現実的な要望】は、場所別に優先順位をつけて整理していくと良いと思います。
この際、今はまだ「ダイニングは~な感じ」というより「夜の食事する場所は~な感じで」というように部屋を限定しない方が良いと思います。意外な要望同士が結びついて、良い空間ができるかもしれませんので、アイデアの余白を残しておきましょう。

■ 【住まいに対する夢】と【現実的な要望】から、【新しい住まいへの要望】としてまとめるには、特に家族間で矛盾している意見について話し合ってまとめることが必要です。
イメージで表すと下記のような図になります。【新しい住まいへの要望】をまとめたもの、または優先順位が一番高いものが「我が家のコンセプト」になります。


7.1日・1週間のスケジュールを書き出そう

間取りのヒントは、意外と自分の普段の生活とつながっています。
行動をなぞっていくことで、忘れていた「こうしたい」という要望・希望が思い出せるからです。
また、家族の行動スケジュールと照らし合わせると、団欒の時間がいつなのかが分かります。
家族が家に揃う時間帯、その時間帯の過ごし方は家族によって様々だと思います。家族間のコミュニケーションを大切にしたいなら、それが朝ご飯、夕ご飯、ご飯の後のくつろぎタイム、ワークタイム、お風呂、寝る前のどこにあるかで、意見をまとめておいた方が良い空間が作れるでしょう。

■それでは早速、スケジュールの書き方をご説明します。

【Step 1】 まず日単位、特に家にいる時間について書きます。
平日と休日がはっきり分かれている人は2パターン、分かれていない人は自分で「~な日」とタイトルをつけて、いくつか分けて書いておくといいでしょう。

【Step 2】 次に一週間単位で予定も含めて書きます。
それぞれの仕事のある日・ない日、習い事のある日、趣味をする日。家族それぞれが外で活動的に過ごす日と、家で団欒する日が、はっきりわかると思います。
また一週間単位で考えると、休日と平日とどちらを重視して間取りを考えれば良いか見えてくるでしょう。

8.1年~10年後の家族の予想図を考えておこう

これから住むマイホーム、どのくらいの期間住む予定ですか?
年齢の節目ごとに「こうなるのかな…?」と予想をして下記を書き留めてみましょう。

 
  •   来年、子供が小学校に入る予定
    ⇒お迎えがいらなくなるなぁ。

     
  •  3年後、両親と同居する予定 ⇒部屋を確保しておかないと!
     
  •  10年後、子供は大学生
    ⇒家を出た後、夫婦だけでどう暮らそう?

     
  •  20年後、今の仕事は定年
    ⇒何をして毎日過ごそう?

     
  •  30年後、高齢者!
    ⇒体はどれくらい動くかな?


想像通りにはいかないかもしれませんが、考えておくことは大切です。

マイホームを購入される理由の多くに「子供ができて・大きくなって手狭になった」ということがあるかと思います。そういう理由でマイホームを購入された前提で家の広さについて考えてみます。
広さは土地の値段によって傾向が変わってきますので、とりあえずLDK+夫婦と子供2人分のスペースがあるお家を購入したとします。
この広さがちょうどいい期間は、子供が巣立っていくまでの10~20年くらいだと想定ができます。

2人の子供のうち1人が出て行って家は少し広くなり、2人目も出ていくと夫婦2人だけで住むことになります。

当たり前のことですが、これはライフステージの変化によるもので避けられるものではありません。
どうしでも余ってしまう家の広さ。
もったいないだけでなく、使っていないスペースのお掃除などが無駄な気がしますね。
有効活用するコツは、子供がいるうちから、やりたいこと、趣味などを用意しておくことです。

9.家具・収納・資金計画は必須事項!

これだけは住まいノートに書き忘れてはいけない!ということを挙げておきます。

■新しい住まいでも使う家具リスト

今持っている家具で、新しい住まいでも使う予定のものは採寸しておきましょう。
また、「絶対これは買う」という予定の家具があれば同じく採寸しておきましょう。
いくらいい間取りができても、大好きな家具が置けない、邪魔になる、そんな配置になるのは避けたいですからね。

■収納するものリスト

どうしても家中にあふれるモノ・モノ・モノ。
これらがいったいどれくらいあって、どれくらいのボリュームで、何をするときに使うものなのか。
ざっくりでもいいので、住まいノートに書いておきましょう。

例えば本なら“何冊”とかでなく、“これくらいのサイズの本棚にいっぱい”みたいな感じでいいでしょう。
お子さんがいれば、成長にあわせてこれくらい必要になりそう、ということも書いておきましょう。
収納をどこにどれくらい計画すればよいか、参考になります。

■資金計画

これはとてもとても大切です!
これがクリアできていないと、どれくらいの家が買えるのか、わからないのです。
意外と夫婦それぞれの口座にいくら入っているのかさえ把握できていない人もいるようです。
まず、今あるお金の把握をしてください。住まいノートと並行して「資金計画ノート」を作ってもいいくらいです。

お金の話は素人だけの判断では危険です。
今はネットでもローンの試算ができますが、できれば資金計画の相談窓口のある工務店・住宅会社に相談してみましょう。



10.「住まいノート」を活用して頭の整理しよう

「住まいノート」は住まいに関わる色々なことを書き込んだり、イメージ写真を貼ったりして、ご自分と家族にあった家の間取りの決定、工務店さんの決定、インテリア計画に役立ちます。
また同時に、工務店さんとのやりとりにも活躍します。

この「住まいノート」は楽しい作業ですが、きちんと作ろうと思うとかなりの労力が必要です。
しかし、やるだけの価値はありますので、ぜひ頑張ってください。

考えが定まる前に色々と決まってしまうと、後で迷いが生じます。
そして迷いを解決するためには、変更するための時間や余分なお金が発生します。
結局初期段階で必要な労力、時間を費やしておかないと、あとでシワ寄せがきてしまうということです。

「住まいノート」には、思いつく限りのことを書きだして、それらを家族で話し合いながら整理していって下さい。そして、我が家の住まいはどこに向かっているのか、しっかりと方向を定めて下さい。
家庭内で悩むことや、「意見がまとまらない!」ということがなくなるまで、頑張ってみて下さい。

また、間取りが決まった後も「住まいノート」は続いていきます。

例えば、実際見に行ったり、聞いたりした話も書き留めていってください。
そして悩んだら、最初の方のページからまた見返してみてください。
きっと決め手になるヒントがすでに書かれていることでしょう。

また、契約となった場合はそれから色々な決定事項が待ち受けています。
また各種契約に関する細かいこともたくさん出てきます。
備忘録として、その都度の悩んだことや相手が言ったことなども忘れずに書いておきましょう。
おそらくこちらのページの分量の方が、家族内で考えて書いたページより多くなると思います。

※たくさんの資料があると思いますので、一緒にファイルを用意しておきましょう!

間取りを考える際のポイント

Ⅰ.動線

11.自分と家族にあった動線計画の方法

「動線」は、住宅の間取りやプランを考える上で重要とされています。
そして、良い動線計画というのは、人によって、家族によって違いが出ます。

同じ家に住んだとしても、ある人には快適な動線になっているかもしれないし、他の人にとってはそうではないかもしれません。
そもそも、一般的に動線は短い方がいいと言われますが、本当に自分にとってそうなのか?
お風呂とキッチンは近い方が、家事効率が上がるとよく書かれていますが、本当にそうでしょうか?
他に近くに配置すべきものはありませんか?

■ そこで、自分と家族にとって快適な動線計画を練るための方法を説明します。
まず、家族のメンバーそれぞれの、よくある1日の行動パターンと各行動で使う場所を書き出してみましょう。そして、出来上がった1日の行動パターンと場所の関係図をみながら、下の例のような図の上に、その場所と場所の間を通る線を1本引きます。
往復する場合は2本になります。
忘れがちですが、トイレに行くといった些細な動作についても描き込んでください。
短くしたい動線と長くても良い動線を分けるために、長くても良い方は点線で書きます。

これを、家族それぞれの分作って、重ねます。
そうすると、自分とその家族だけのための理想的な動線計画が表れます。
これはどんな本にも教科書にも載っていない、自分達のための家を建てる又は探すためのヒントになります。


12.女性の身支度をスムーズにする動線

女性にとって身支度はひと仕事です。
歯を磨いて、顔を洗う、というところまでは男性と同じですが、その後は以下のような行動をされるのが一般的ではないでしょうか。
  1. 顔に基礎化粧品をつける
  2. ドライヤーで髪をセットするかアレンジする。
  3. お化粧をする
  4. 着替え(パーツも組み合わせも男性より多く選ぶのが大変!)
  5. アクセサリー類をつける
  6. バッグを選び、持ち物を入れる
  7. 靴をはく(これも服と合わせるのが大変です)

全部で最短30分、改まったお出かけだと1時間くらい平気でかかってしまうのではないかと思います。
(もちろん個人差はあると思いますが)

そこで短縮したい動線は、
  • 着替える場所(服のある場所)
  • 洗面所
  • 化粧台(洗面台で化粧しない場合)
  • アクセサリー類の置き場
  • バッグ類の置き場
  • 持ち物の置き場
  • 靴の収納場所
これらの間の動線です。


家事動線は想像できても、女性の身支度の動きまでは、男性の方だとなかなか想像がつかないのではないでしょうか。
これらのことに気をつけるだけでも、身支度にかかる時間を短縮できます。


13.デッドスペースをなくして空間を有効活用

デッドスペースとは、直訳すると「死んだ空間」つまり生かされていない、うまく使われていない空間のことです。
どうしてこの空間ができるのか…?

下記の3つ理由を通してご紹介します。

【1】    構造上の理由(柱・階段・屋根などの裏側)
家が建った後で「この柱をとろう!」なんて簡単にはいきません。
ここでは、家の構造を見る段階で、ちょっと気になるスペースがあったら、家を建てる前に工務店さんと相談することが大切です。

【2】    設計上の理由
  • 良かれと思って設計した大きめの階段の踊り場に、2 階に持って行こうと思ったモノがいつのまにか、溜まってきてしまった。
  • 廊 下の突き当たりに窓を付けたかったので、そこには収納は作らなかった。
そうすると気づいたら、窓の下は収納に入らない大型のモノ置き場…。

上記のようなお悩みをよく伺います。

しかし、実はこれらの事柄は、家を建てる前から予想できるのです。
人は自分が通るところにはモノを置きません。
図面や間取り図に、人が通るところを色で塗ってみましょう。

ここでは、必ず最短ルートの色づけをしてみて下さい。
すると、廊下や階段のどこかに白い色のない場所がでてきます。そこが正に、「デッドスペース」です。

このデッドスペースを有効活用する方法は2通りあります。
1つ目は白い空間自体を削ってしまうこと。
2 つ目は、収納の設置や、棚を置いて空間を区切ることもお勧めします。

【3】家具の配置によるもの

ここでは家具が邪魔して通れない空間や、部屋の隅が要注意です。
これも【2】の場合と同じく、書き込み作業をしてみてください。
間取り図に家具を描き込み、人が通るところを色で塗ってしまいます。
白く残ったところがデッドスペース有力候補です。
このデッドスペースは、棚や観葉植物など配置して活用してしまいましょう。


Ⅱ.収納

14.収納の配置は適量適所

収納の部分は、間取りを見る上でどのように確認をしていったらよいのでしょうか?
収納は比較的容易に増やせます。必要な荷物の量をあらかじめ想定しておくことが重要です。
住まいノートのところでも書きましたが、まず、収納するものが各部屋にどれくらいあるか、書き出しておきましょう。

クローゼットがある部屋、というのが最近では主流になっていますが、収納はクローゼットである必要はありません。
見た目はすっきりしますが、レイアウトの変更ができないのと、高いところを使いこなすのが難しいという欠点もあります。
奥行きによっては、布団サイズだったり、服がぎりぎり収まるサイズだったりと色々なので、間取り図の収納部分は細かくチェックをしましょう。

また、あまりよく考えずに、収納をあらかじめたくさんクローゼットや押入として取ると、それだけの部屋の面積を失います。従って、欲しいところに、欲しいサイズの収納がなければ、他の場所にいくらたっぷりあったとしても、それは無駄な収納となってしまうことを忘れないようにして下さい。。

お家が広くなると、つい多めに計画しがちな「クローゼット」。
しかし、いくら大きなウォークインクローゼットでも、不便な場所にあればただのデッドスペースになりかねません。
スペースに余裕をもった間取りにして、あとで自分に合わせた収納を作っても遅くはないと思います。

特に小さいお子さんの場合は、大人並みの大きな収納があっても使い切れない為、この方法をお勧めします。
収納は、無駄にたくさん作ってしまわないよう、必要な場所に必要なだけと心得て、間取りを計画しましょう。


15.すっきりとした玄関にするためには

玄関は出入りする場所だけあって、色々なモノであふれています。
どうすればすっきりとした玄関が保てるでしょうか。収納するモノ別に考えてみましょう。

■ 普段履き以外の靴の収納スペース
何といっても玄関に関する一番の悩みは、靴の収納です。ただ、足は1人2本しかないわけですから、いつでもそんなにたくさんの靴が必要なわけではなく、普段履き以外の靴が結構あるのではないでしょうか。
そういうものを挙げてみます。

 
  • シーズンオフのもの・雨・雪用のもの
     
  • 各種スポーツ用・着物・浴衣用の下駄など・冠婚葬祭など改まった席用のもの
     
こういう靴は普段履かないので、玄関に出しておいたり、小さい靴箱に押し込んだりするのはスペースがもったいないですよね。
できれば玄関の近くに靴箱以外の収納を確保したり、余裕があればシューズインクローゼットを配置してもいいですし、玄関上がったところのクローゼットでもいいと思います。

■ 靴以外に玄関まわりに置けると便利なモノ
玄関まわりに置けると便利なモノを挙げてみます。

 
  • 傘・帽子・かばん・コート・ショッピングカート・スポーツ関連のもの・庭で使うもの
     
  • ベビーカー・外用のおもちゃ・ペットキャリー・首輪やリード・鍵・時計やアクセサリー
     
  • 出すつもりの葉書や書類・最大人数分のスリッパ・一時的にかけておくコートや帽子


結構色々ありますね。
靴の場合は比較的サイズが揃っているので、収納スペースの計画がしやすいですが、こういう雑多なものは意外と忘れがちですし、サイズも様々なので収納スペースの計画がしにくいです。
棚の位置が変えられる大きめの収納などがあると良いでしょう。
シューズインクローゼットに靴と一緒に収納するのもおすすめです。



意外とモノが溜まっていくのが玄関まわり。同時にお客様には一番に目に入る場所です。
よく考えて収納と間取りを計画しましょう。

Ⅲ.家具のレイアウト

16.家具の選び方と配置のコツ

住宅の間取り図を考えるときには、部屋の配置についてよく考えると思います。
同じように家具のレイアウトについても、部屋と家具の関係についてよく考える必要があります。

■ 家具選び
まず家具選びですが、自分の生活にあっているかどうかよく考えましょう。
LDKには必ず「ソファセットとダイニングテーブル」を置く必要はありませんし、「子供部屋にはベッドと勉強机」を置くと決めてしまわないで下さい。

家具を選ぶコツは「自分と家族の日々の動作に必要なもの」「収納するものにぴったりの大きさの収納家具」「置いておくと幸せ感が得られる趣味的なもの」であるかが重要です。
もしも購入するか迷っている家具があれば、買うのはもう少し待って、本当に必要になってからでも遅くはないでしょう。

動作を助ける家具(机・椅子など)は、間取り図を見ていても、なかなか想像しにくいと思いますが、実際生活してみるとわかってきます。もしも想像しにくく迷っている場合は、住み始めてから考えても遅くないですし、失敗も少ないでしょう。

収納家具は収納するものを使う場所に置くことが最大のポイントです。
使う場所に置けるサイズかどうかもチェックしておきましょう。
趣味的な家具はどこに置くかは好み次第です。
インテリアや置く雑貨類との組み合わせを考慮して我が家らしい雰囲気を作りましょう。

■ 配置のコツ
そして、どんな家具にも共通するポイントは、扉の開け閉めをしてぶつからないか、人が通れるスペースが確保できているか、歩いていて角にぶつかったりしないか、ということです。
間取り図の詳細をよく見て、人が通るところは最低でも60㎝程度はスペースの余裕をとるようにしましょう。(椅子を引いて、人が立った状態で考えるのが理想です)


Ⅳ.外部とのつながり

17.自然を感じられる家にしよう

■ 窓の取り方
間取りだけではなかなか窓をイメージすることは難しいですが、窓には色々な機能があるので立体的に考えておくことが大切です。まず、窓の機能を挙げておきます。

風を通す・明かりをとる・部屋と部屋をつなぐ・通行人に家の中を見せる・広がりを感じさせる・外部とのつながりを得る・外を眺める・外観をデザインする

1つの窓で複数の機能を兼ねていることもありますよね。
窓のとり方は無難に選んでも構わないですが、少し工夫するとぐっと雰囲気が違ったりするので、空間にあわせてどんな窓が良いか色々と考えてみましょう。


■ 外構を計画する
戸建て住宅を建てる場合、一番後回しになりがちなものがあります。
それは外構計画です。

庭を含め、家の外側は人に見られる、ということを考えると、とても大切です。
いくらいいデザインの家を建てても、フェンスや塀、植栽もそれに合わせて素敵なものにしないと、もったいないですよね。もちろん周辺のおうちからあまり浮いてしまわないよう街並みに合ったものにすることも必要です。

また、植栽は家の中から見た感じもイメージしつつ計画することが大切です。

見た目の面でも大切な外構計画ですが、機能という点から考えておかなければいけないことがたくさんあります。

例えば、
アプローチ・駐車場・駐輪場・物置・ゴミ置き場
水栓柱(外で水を使うときのためのもの)・郵便ポスト・ペット用のもの、などなど。

間取りを考えるときは、土地のどこに配置するかだけでなく、上のような機能が外にうまく収まるかどうか、ある程度イメージして計画をしておきましょう。


共有スペースの間取りの考え方

Ⅰ.LDK

18.LDKから自由になろう

突然ですが、“LDK”ってなんでしょうか?
リビングとダイニングとキッチンなのですが、これはあくまで部屋・空間の名前です。

間取りを考える際に、自分と家族が快適に過ごせる空間は、必ずしもLDKのタイプに収まるとは限りません。仕事をする人、遊びまわる子供たち、ネットをする人、宿題をする子供、ペットと触れ合う人、楽器を弾く人、趣味のことをする人………

こんな人たちはLDKのどこにいるのが良いでしょうか?
ピッタリの答えは出ませんよね。

では逆に考えてみましょう。
まず、上に書いたような行動を見てみましょう。

仕事をする、テレビを観る、食事をとる、お茶を飲む、おしゃべりをする、料理をする

そして、これらをするのに必要な空間はどんな感じだろう、というところからスタートします。
結果的によくあるLDKタイプになるかもしれませんが、最初から選択肢を狭めてしまうよりは良いと思います。

家族共有のスペースは、もっと自由に考えてみましょう。


Ⅱ.くつろぐ・家族で集まる

19.家族が集まるリビングルームにするには?

多くの方にとってお客様の目線が気になるのはリビングルームだと思います。
そこで新しいマイホームの間取りを考えるときに「来客時」を想定すると思いますが、よくよく考え
ると、お客様といえる方の訪問頻度は「月に1~2回」程度ではないでしょうか。

まずは家族の暮らしを最優先に考えましょう。
そして、面積と予算に余裕があれば、お客様用のスペースを設けるのも良いでしょう。
この順番は決して逆になってはいけません。(お仕事の関係などで、お客様のおもてなしが重要な場合を除く。)

お子様が小さい場合は、散らかるのが気になると思いますが、いっそのこと子供が主役のリビングにしてみてはどうでしょうか。
ママ友が来たってきっとお互い様。おもちゃが散らばった部屋で、子供同士はすぐに遊びだすと思いますよ。

カウンタータイプのキッチンにするとリビングから少し見えるので、見た目を気にする方がとても多いのです。
しかし、気にしすぎて隠す部分を多くしてしまって家族の顔が見えなくなってしまう恐れもあります。
それよりも、「月1~2回」の来客がある日に片付けるということで家族を優先に考えましょう。
そのかわり、普段は少し散らかっていても気にしないくらいで良いのではないでしょうか。

リビングを含め、マイホームは自分たちのためのものです。

今はレストラン・カフェ・ホテルなどを利用すれば外での接客も可能です。
お家に呼ぶのは気を使わない人だけと考えると安心しませんか?

20.家族のコミュニケーションとワークスペース

最近、リビングやダイニングで勉強すると成績が良くなるというような説がありますね。
成績はわかりませんが、まだ小さいうちは親がみてあげないと勉強しない子供も多いです。
そういう子供のために、共有スペースにも勉強できる場所があると良いでしょう。

そして、親の方でも最近は家には本棚だけあればいい、というわけにはいかなくなってきました。
理由は、在宅で仕事をする場合が増えた、プライベートでも仕事でもPCを使うのでスペースが必要、ステップアップのための資格勉強をするという方が増えたからです。

そこで、重宝するのがワークスペースです。書斎や子供部屋の勉強机ではなく、みんなで使えるような場所に設けます。そこには共有のPC、みんなの本、文房具、趣味に使う道具などを置きます。


そして、家族と一緒のワークスペースにすることで、期待できるのは、子供が親の関心のあることに興味をもってくれる、ということです。
自分の机の隣に仕事に関する本などが置いてあれば、気になると手をとって読みたくなるものです。

みんなで共有するものもあれば、他の人のものをちょっと借りて、わからなければ質問できます。
上の子供が勉強していれば、下の子供も真似をして座ってみる。
分散しないで、まとめることで、教養を通したコミュニケーションが生まれてくるでしょう。

また、限りあるスペースで、みんなの作業する場所を確保するためにも有効です。
全員並んで作業していることはなかなかありません。ですから人数分の机の幅は必要ありません。
もちろん親の職業によっては、個室でないと困るという場合もあるでしょうから、全ての家族にあればいいというわけではありません。

一緒にご飯を食べたり、くつろいだりする時間が親も子供も少ない最近の家族では、家族のコミュニケーションは食卓やリビングだけでなく、ワークスペースという形の中にあっても良いのではないでしょうか。


大人気のプラスアルファな空間

写真はマルモホームの桃園モデルハウス内にあるホビースペース。
パソコンルーム、書斎、子供の遊び場、趣味部屋、アロマコーナー、インナーカフェ・・家族との触れあい、つながりを感じつつ、独立したスペースを確保。

Ⅲ.料理をする

21.料理の流れと動線から最適なキッチンを選ぶ

キッチンで一番大切なのは、コンロやシンクなどの機能の配置です。
まずはキッチンで行う動作について考えてみましょう。
買い物から帰って、下ごしらえ、調理から配膳までの
動きを思い出してみると、どのようにキッチンの機能を配置すればよいかがわかります。

冷蔵庫→シンク→調理スペース→コンロ→食器棚→食卓

機能がこの順番で配置されていれば、スムーズに料理ができますよね。
簡単に図を書いたので、参考にしてください。

コンロの配置はシンクの右か左かはどっちが絶対にいい、ということはありません。
むしろ、キッチンの配置上、壁が左側にくるならそちらをコンロにします。
そうなると右側がシンクになります。
その反対も同じです。
コンロが壁側にないと換気扇もつけにくいし、油が部屋や廊下に飛ぶし、お子さんがいたら危険です。
そんな理由で、キッチン自体の配置からコンロとシンクの位置は決まります。

そして、忘れてはいけないのが冷蔵庫の扉の向きです。
シンクから開けやすい扉のものを選ぶことが大切です。
シンクの隣なら、シンクが右にあれば冷蔵庫の扉の取っ手は右側についているもの。
シンクが左ならその逆です。
今は両方に開く冷蔵庫もあるので、そういう商品を選ぶのも手ですね。
冷蔵庫は右に取っ手があるものが多いようですが、左にあるものを作っているメーカーもあるようです。
もちろん冷蔵庫がシンクの近くにあることも大切です。

キッチンのグレードや、収納の多さ、食器洗い機など、そういうオプション的なことについて考える前に、今回挙げた機能だけでなく、自分が料理するときに必要な機能も含めて、使いやすい流れを考えてみることが一番大切です。
後かたづけのしやすさ、ということも大切ですね。

 

マルモホームの桃園モデルハウスにて。
家事動線と美しさが調和したキッチン。
モデルハウスには収納やスペースを活かすアイデアが満載!

22.目からうろこのキッチンの収納術

ついついモノで溢れてしまうキッチン。
マイホーム購入を期に「キッチンの収納はたくさん欲しい」と思う人は多いのではないでしょうか?
たくさんの収納を計画する前にちょっと考えてみましょう。

当たり前ですが、キッチンは料理をする場所です。
しかし、意外と料理に使わないものがキッチンに収納されているのではないでしょうか?

■キッチンにありがちですが、キッチンに置かなくてもいいものを挙げてみましょう。

お茶用のカップ、グラス、普段使わないお皿の類、お箸やスプーン、ランチョンマットなど(要するにテーブルで必要なものですね)
  • 調理しないで食べられるもの(お菓子類、果物)
     
  • お酒などの常温保存でも大丈夫な飲料
     
  • 長期保存の食料
     
  • ある季節しか使わない調理器具
    (鍋用のコンロと鍋、家庭用のBBQセット、かき氷器など)

これらは、少し手間がかかりますが、別の収納スペースなどに置いても構いません。
そして、やれば効果があるのは、キッチンの衣替えです。
上記のように、日本は季節の雰囲気や行事を大切にしますので、季節に合わせたものがたくさんあると思います。
そういった全てのものを年中キッチンに収納しておくのではなく、必要な季節にだけ収納しています。
季節はずれのものはパントリー(保管食品庫)へ。
衣替えとパントリーで、かなりキッチン自体に収納するモノは減らせると思います。
パントリーも場所をとりますが、配置がキッチンの収納よりは自由なので、ちょっとしたスペースをうまく使えばスペースの有効利用にもなるので一石二鳥です。

キッチン関連のものは「なにがなんでもキッチンに収納しなくては!」と考えず、収拾がつかなくならない程度に自由な収納の仕方を考えてみて下さい。

Ⅳ.食事をする

23.おいしい食事ができるダイニングって?

食事をする場所といえばダイニングルーム、そしてダイニングテーブルにチェアのセット。
しかし、3 食とも同じ量・時間・雰囲気・メンバーで食べる家族は少ないと思います。

例えば・・・・

 
  •  朝はバタバタしているから10 分で食べる。
     
  •  出掛ける時間に合わせてそれぞれ食べる。
     
  •  昼は会社で食べる、子供・パートナーも家にいないから1人でテレビを見ながら食べる。
     
  •  夜は家族揃って食べる。
     
  •  よく人を招いてにぎやかに食べる。


このように、時間や場所がこれだけ違うのですから、これらが全部同じテーブルと場所でいいのかな?と思います。

軽く、少ない人数で食べるなら小さいテーブル、カウンターや独立したキッチンがあればそこで食べられるようにしてもいいですね。子供の面倒をみつつ、テレビを見ながら、リビングでも食べやすいように、ローテーブルも良いかもしれません。
家族揃ってゆっくり食べるなら、人数と品数に応じたテーブルが必要です。

人を招いて食べる、家族で料理しながら食べるなら、キッチンとつながったダイニングテーブルも良いと思います。
また例外として、バルコニーやお庭で食べるというのも季節によっては楽しいですね。

ただの食べるという行為ですが、どんな風に食べるかで適した空間は異なります。
食事に適した空間で食べると、より美味しく感じると思いますので、それぞれに合わせた場所を想定して間取りや家具を考えてみましょう。

マルモホームの桃園モデルハウスにて。
たまにはテラスやバルコニーで、ゆったりとした大人の時間を過ごすのも素敵ですね。

Ⅴ.水周り

24.快適なお風呂タイムでリラックス

最近のお風呂は様々な機能が付いていて、換気から洗濯物の乾燥までしてくれます。
しかし、やはり換気上あるとうれしいのが“窓”です。
戸建てのお家の間取りの場合、比較的窓は取り易いと思いますのでお忘れなく。

家全体の“空気の流れ”も大切です。
せっかく窓を付けても、空気が流れないようではあまり意味がありません。
また、開け閉めしやすいように、窓の位置とバスタブの位置に注意してください。
いちいちバスタブに入って窓を開け閉めしなければいけないことになると、面倒ですし危険です。


その他にお風呂タイムを楽しくするアイデアをいくつか挙げておきます。

バルコニーが付いている

窓を開けっぱなしで入れば露天風呂気分にも。

庭が見える

坪庭のような小さなお庭で大丈夫です。
ライトアップしても良いですね。

天窓をつける

夜空だけでなく星や月が見えるかもしれません。

かなり大きなお風呂場にする

家族団らん時間がお風呂タイムだという家族に。

などなど、贅沢さを味わうのも、大切なリラックスタイムにはおすすめです。

特に、バルコニーや窓で自然が感じられるお風呂は、露天風呂好きの日本人向きです。
お風呂のカタログから商品を選ぶ前に、上記に書いたようなことを参考にして考えておきましょう。

最近のお風呂は機能満載ですが、お風呂は大切なリラックスタイムです。
まずは体がちゃんと浸かれて、リラックスできる雰囲気作りからはじめましょう。
色や素材は工夫によっては癒し効果が高くなるので、上手に組み合わせてみましょう。


まるでリゾートホテルのようなラグジュアリーな屋上リビング。
ホームパーティーや週末の「くつろぎタイム」など、ライフスタイルに合わせた空間コーディネートを楽しむのも注文住宅ならではの愉しみです。
マルモホームの桃園モデルハウスにも屋上リビングはありますので、ぜひ遊びにいらしてくださいね!

25.すっきりと見える洗面所の配置と収納

お風呂につながる洗面所には求められる機能がたくさんあります。
脱衣室と書かれることもありますね。
各家族の習慣によって違ってくることもあるかと思いますが、洗面所に求められる機能について挙げてみましょう。

 
  •  お風呂に入る前・入った後の着替え(これが脱衣室としての機能です)
     
  •  お風呂に入る前・入った後の体のお手入れ
     
  •  お化粧・身支度
     
  •  洗濯する・洗濯モノのストック
     
  •  タオルや下着類を置く
     
  •  手(と顔)を洗うスペース
     
  •  お風呂で使うものをストックしておくスペース

当たり前のことですが、挙げてみると実に色々な機能が兼ねられているスペースであることがわかりました。
マイホームを計画中という方は、上記に挙げたようなスペースを全てお風呂につながる洗面所に設けるのか、別の場所にもとるのか、我が家の習慣に合うように計画してみてくださいね。
また、キッチンなど家事の中心となるスペースとの関係にも気を配っておきましょう。

ある程度広い面積のお家の間取りでは、トイレは2箇所設けていることが多いです。
しかし、洗面所はどうしているでしょうか?
面積的に余裕がない場合は仕方ないですが、少しでも余裕があると2カ所設けるかどうか、悩んでしまうポイントだと思います。
そこで、どんな場合に利便性を感じるのかの例を挙げておきます。

 
  •  洗面台の取り合いになる(特に子供が大きくなってくる時期)
  •  夜寝る前
  •  身奇麗にしてから1 階におりたい(来客時など)
  •  掃除など水を使う家事

いかがでしょうか?
便利な部分が見えてくるとイメージしやすいと思います。
余裕があるようでしたら一度検討されてもいいのではないでしょうか。


26.トイレの配置で気をつけることは?

トイレの配置について、最低限押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。

■ 音の問題
どうしても隣が個室など静かな部屋になってしまう場合は、壁の防音をしっかりとしましょう。


■ 家のどこに配置するか
  •  玄関の近く
    お客様にはわかりやすいですが、動線が長くなってしまいがちなところが難点です。
    子供や高齢の方がおられる場合は、すぐに行けるような位置を配慮しましょう。

     
  •  LDKから入る
    トイレだけでなく、洗面所・お風呂もLDKから入るようになっていることがあります。
    いちいち廊下に出なくていいので便利ですが、音の問題という点で気にする人には向いていないでしょう。

     
  •  寝室の近く
    夜中トイレに行くことがある人には寝室の近くでないと、面倒ですし、寝ぼけた頭で家の中をふらふらするのは危ないと思います。特に高齢期の住宅を考える場合は寝室の近くが良いでしょう。


■ 換気の問題
最近のトイレは掃除もしやすく、換気の機能も優れているので、そこまで神経質にならなくてもよいかと思います。
ただ、できれば窓が欲しいですね。
優先順位は低くなりますが、他の機能を配置してみて、可能ならば窓が設置できる位置に配置したいところです。


■ 洗面所との関係
トイレの中で手を洗うのではなく、洗面所で洗いたいという方が多いと思います。
そうなると、トイレの隣に洗面所を配置することになりますが、洗面所を脱衣室とは別にするのは面積をとります。

トイレを広めにとり、ゆったりとした手を洗うスペースを取るのとでは、どちらが良いか考えてみましょう。
トイレは小さいスペースですが、使う頻度は高い場所です。
家族の使い方にあわせて良い配置を考えてみて下さいね。


家族のことから考える間取り

Ⅰ.子供と間取り

27.子供の健やかな成長のために(勉強、片付け、睡眠)

■寝る場所については、お子様が小さいうちから特に気をつけたいところです。
親も子供もストレスなく自然体で眠れるのは、布団ですか?それとも、ベッドですか?
そして、親は一緒ですか?兄弟は?

もともとあった習慣を保てるように、家族全員で眠れる広さの部屋を、兄弟で寝るなら子供部屋の仕切りは作らないようにしましょう。

良い睡眠がとれる空間をつくってあげましょう。


■子供が少し大きくなってくると親としての共通の悩みは「勉強」ではないでしょうか。
「子供が勉強する間取り」に関する本や記事はたくさんありますが、お子さんの性格や得意分野の違いがあるように、勉強しやすい環境もそれぞれ違うと心得ましょう。
いくつか案を挙げておきます。(小学校1年生くらいのイメージです。)

 
  •  共有スペース(LDK など)の一角に勉強コーナー
     
  •  大きなダイニングテーブルでお母さんと会話用のスペース
     
  •  大人も一緒のワークスペース
     
  •  移動式の勉強セット(色々な場所で勉強するタイプ向け)
     
  •  個室タイプの子供部屋(兄弟と一緒でもいいですね)

子供の性格によって、やる気が出る環境は異なると思いますので、その子にとって良い環境を出来る範囲で与えてあげられるといいですね。

28.子供の成長に合わせた子供部屋

お子さんがいるなら必ず考えなければいけないことがあります。
それは、夫婦とは違って子供は成長し、いずれ家を出て独立するということです。
当たり前の話ですが、家のことを考えているときに、子供の10年後など先のことまではなかなか考えられないようです。

家について考えるとき、広さの面では一番面積を広く欲しがるのが、子供が13歳から18歳の時期です。
それ以降は、だんだんと減ってきて夫婦二人になります。
子供の年齢に合わせて買い換える、借り換えるというのも1つの手ですが、マイホームを建築する場合は、ずっと住み続けたいという人が多いと思います。

そこで、子供のスペース、特に子供部屋はどれくらいの年齢の時期に合わせるかがポイントになってきます。
このことを考えていないと、「そろそろ中学生になるから子供部屋はちゃんと個室にしてあげたいけどスペースがない!」とか「広い家を建てたのはいいけど、すぐに夫婦二人になってしまった…(泣)」ということになってしまいます。
ついつい今の時期にあわせて間取りを考えてしまうと思いますが、長い目で考えておくこともお忘れなく。

■有効活用するための子供部屋のとり方をいくつか挙げておきます。

 
  •  最低限のスペースだけ用意しておく
     
  •  転用しやすいシンプルな部屋にしておく
     
  •  リフォームしやすいように、壁は構造上必要なものにしない
     
  •  人数の増減に対応できるように、可動間仕切りなどを上手く使う
 
 子供が成長して個室が必要になれば、いつでも子供部屋として使えるようにして、それ以外の時期は他の用途に使うようにしておきましょう。そうすれば、子供の成長にも合わせられ、子供が巣立ったあとの夫婦2人の生活にも対応しやすくなります。
子供の成長はあっという間です。
短い時間の中でも幸せな家族でいるために、どうすればいいのかみんなで考えてみてくださいね。

 

Ⅱ.夫婦と間取り

29.夫婦の寝室は一緒がベスト?

大抵の既存の間取りでは夫婦の寝室は1 室しかありませんが、実際には夫婦の寝室は別が良いという方もいらっしゃいます。
一緒の部屋と別々の部屋で寝るメリットを押さえておきましょう。


 

一緒の部屋の場合

日中なかなか夫婦間のコミュニケーションがとれなくても、就寝前の会話などで時間をつくりやすいです。
また、お互いの体調の変化をすぐに察知できるので、すぐに気づいてケアをしてあげられます。
寝具の置き方によってはスペースがコンパクトにおさまるのも面積的にお得です。
相手がいることで安心感が得られるというのも大きなメリットでしょう。

別々の部屋の場合

仕事などの関係で起床・就寝時間が違う場合、別室だとお互い気を遣わずに眠ることができます。
寝室の明るさ、温度、寝具の好みなどが違う場合は、相手に合わせて我慢するよりも、それぞれが快適な環境で眠る方が熟睡できます。
また、夫婦の時間の新鮮さを保つためにあえて別室にするという考え方もあります。

折衷案

広めの寝室にカーテンやスクリーンで軽い間仕切りで気分や状況に応じて分けるという方法もあります。
週1くらいで夜勤があって時間がすれ違う、気が向いたらひとりで寝る前に読書や映画鑑賞をしたい。
といったように、いつもは同じ部屋で良いけれど、たまには別の空間があると都合が良いという夫婦に向いています。

1 日のうち3分の1前後過ごすのは寝室で、良い睡眠は体も心も元気にしてくれます。
他人の意見に惑わされず2 人にとってどのようなかたちがいいのか考えてみてくださいね。

30.お父さんを「家メン」にしよう

「家メン」とは、家選び・家づくり(家のメンテナンスを含む)に積極的に参加する男性のこと。もちろん私の造語です(笑)
そもそも男性が「家メン」でなければ、どんな問題が発生するのでしょうか、下記ご覧ください。

 
  •  家選び・家づくりの際、女性の負担が大きくなりすぎる
     
  •  最初からちゃんと参加しないで後で注文をつけたりするのでまわりが困る
     
  •  自分で選んだ、考えた家でないので掃除や片付けなどの家事にも消極的になる

それでは、我が家のお父さんを「家メン」にする“育成方法”をタイプ別にご紹介します。

任されると張り切ってしまうタイプ

一番の荒業はお父さんをリーダーとしてしまうこと。
上手く持ち上げて頑張ってもらいましょう。

なかなか実行できないタイプ

仕事が忙しいなどの理由で、リーダー担当は無理だというお父さんの場合。
場所を決めて、そこだけでも細かいところまで考えてもらうというのはいかがでしょうか。

インテリアセンスに自信ありというタイプ

インテリア(照明や壁紙などを選ぶ段階も含む)を決める作業も意外と考えることが多くて大変です。
こだわりがあるお父さんなら、インテリアはおまかせ!というのも良いのでは?

口が上手いタイプ(笑)

お仕事柄か性格なのかは分かりませんが、口が上手なタイプの方は重宝します。
打ち合わせで要望を伝える、電話での連絡、家具や家電の購入の際の交渉。
口下手よりも口が上手な人の方が上手くいきます。

研究・おたくタイプ

ハマりだすと止まらないのがこの男性の特徴。
範囲を決めてお願いして調べたりしてもらいましょう。
情報収集にキッチンのメーカー比較など熱心にやってくれるかもしれません。
まだまだ全体的には少ないけれど、最近じわじわと増えている「家メン」。
あなたのお家のお父さんも、あの手この手で家のことに積極的に参加するよう、上手にもっていきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?
既に知っていること、今まで知らなかったこと、あったのではないでしょうか。

この冊子で紹介をしました30項目以外にも、家づくりの際にどうしたらよいのかわからないことがたくさん出てくると思います。

そんなときは、お気軽にモデルハウスへお越しいただき私たちにご相談してください。
きっと家づくりのヒントが浮かぶはずです。

あなた様とお会いできますことをスタッフ一同、心より楽しみにしております。
マルモホーム
代表取締役 望月博司

 
モデルハウスにはインテリアショップが併設されております。デザイン家具を御覧になりながら間取りのイメージを膨らませてみてください。

御予約の上お越しいただきますと、特典プレゼントがございます。

お気軽に遊びにいらしてください。
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