神様とともに生き、和紙に描く。
91歳・荒川夏子が遺す
未来への贈り物。

名古屋の町並みをそよぐ風のなか、
小さな命の声に耳を澄ませながら生きた女性がいました。

土の香り、雨上がりの匂い、窓を叩く春の雨音――
自然のささやきをすくいあげるように、荒川夏子はその人生を、
絵とともに歩んでいきました。


 

享年91歳。
生涯独身を貫き、誰に教えを乞うでもなく、誰かの真似をするでもなく、
ただ己の内側に流れる「感じる力」を頼りに、独自の表現を育て続けた人でした。
晩年30年は神様の絵を描くという使命を受け
口伝でしか伝えられていない日本の伝統文化を世に残すために活動を続けていました。
 



 


 

手漉き和紙。

山の湧き水にさらされ、木々の繊維が絡み合って生まれた、自然からの贈り物。
荒川夏子は、その和紙を一枚一枚指先でなで、
手にした和紙に、そっと呼吸を重ねるように、
色をあわせ、形を重ね、切り貼りしていく。
筆を用いず、紙そのものに語らせることで、彼女はまだ誰も見たことのない風景を、
そっとこの世に生み落としていったのです。
その手によって生まれた作品たちは、およそ300点。
山の息吹、川のきらめき、鳥たちの羽ばたき。
ありふれた日常の中に潜む奇跡が、そっと閉じ込められています。
 
彼女の住まいには、季節の風のようにたくさんの人々が訪れました。
笑い声が弾み、温かいお茶の香りが漂い、窓からはいつも光が差し込んでいた。
集う人々は、皆どこか肩の力を抜き、自分を取り戻していったのです。
誰にも教わらず、誰にも媚びず。
ただひたすらに、心に芽吹くものを大切にして、作品を生み続けた人生。
そこにあるのは、技巧や名声ではなく、「美しいものを、美しいままに残したい」と
いう、揺るぎない祈りでした。
平成元年、白山菊理媛神との不思議な縁に結ばれ
数々の体験と導きによって感性と創造性を刺激され
日本太古の神々の復活を手掛けています。
毎週神社で神事の教え、21日間滝行による禊をし
全国の神社へ奉納をしていました。

 

荒川夏子 作品集
荒川夏子が遺してくれたもの。
それは、和紙の絵だけではありません。
風のにおいを感じ、光の揺らぎに気づく心。
どこまでも自由で、どこまでも誠実な、生き方そのものだったのです。
今も、彼女が愛した和紙の隙間から、かすかな光とともに
静かな声が聴こえてくる気がします。

 

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