食べ物の恨みコワイ

2020/06/14

食べ物の恨みコワイ

こわすぎ













「あーーッ!!後で食べようと思って取っておいた、冷蔵庫の中のイチゴがない!」


母「えー?知らないわよ、もう食べちゃったんじゃない?」


「んな訳あるか!さっきまで確かにここにあったのに!」


母「うるさいわね~、食べ物ごときでギャアギャアと!」

姉「もぐもぐ・・・」

母「あきらめてバナナでも食っときなさい!」

「いや、そういう問題じゃないし!」



姉「もぐもぐ・・・ペッ」


「お前かッ!いや、なんか言えし!」














 

いざ出陣
 

家庭内で一つの冷蔵庫を共有している内は


絶対に防ぐことは出来ない食べ物の陣取り合戦。

どこかの家庭から今日もまた、悲鳴と怒りの雄叫びが聞こえてくる。

身分が上の、兄、姉にひれ伏し白旗を揚げ、従うしかないのか?

抗う術はないのか?

いや、抗った末に、返り討ちに遭ってきた過去を決して忘れてはおらぬ、


おらぬのじゃあッ!

積年の恨み、今こそ晴らす時












 

疑心暗鬼

今度という今度は許せない!

もう言い逃れは出来ぬぞ!

犯人は姉上にござる!


殿「何故にじゃ?」


「はッ!」
「三角コーナー一面に埋め尽くされたいちごのヘタが動かぬ証拠!」


姉上「もぐもぐ・・・知らん(ペッ)」


「なぁ~にぃ~しらばくれおって~!今またヘタを吐き捨てたではないか!」


殿「まあまあ、済んだ話、もう良いではないか、姉も反省しておろう」
「誰でも食べれる所に置いておった主にも非があるぞ!」

姉上「もぐもぐ・・・(フッ・・・)ペッ・・・」



殿「一件落着じゃあ!」



(そんなぁ・・・済んだ話なのか?今も食べながら「二ヤッ」としたし・・・私がいけないのだろうか?何故?私は楽しみに取っておいただけで姉上は確信犯じゃないか!殿も頼りにならぬ・・・いったい誰を何を、信じたらいいのだ!?)





 

ケチ学

食べ物の恨みが恐いのは、単に冷蔵庫の中のイチゴを食べられた事に留まらない。

楽しみに待っていたワクワクという時間

それはもう返ってこない。

この時間の為に、今日一日仕事を頑張って、他の予定もキャンセルし、
他のモノを我慢してきたのかも知れない。


そして、家庭内であるが故に、うっかりなんて事はあり得ないのだ。
多くの場合、ちゃっかり頂いたのである。

それはもう確信的で、確信的であるが故に開き直り、
反省もない、謝罪の言葉すらないのだ。

しかもこれは一度や二度に留まらず、
何度も何度も繰り返すから
もはやテロ行為同然なのである。

また、母は中立的な立ち位置をキープするために
また、事を荒立てない為に話を早々に切り上げようとするが、
これも根本的解決にならず、その場しのぎに過ぎない。
その場しのぎはその名則り、その場しかしのがない。
でも怒りや不満は確実に蓄積されていく。
そして百姓一揆が起きる(違うか)


しかし家庭生活においては笑い事ではない、
食べ物に名前を書くわけにも行かないし、
仮にラップに名前を書いて「これは私のイチゴです!食べるな!」
と書いても、少しずつ(バレないように)
食べられるのがオチである。

なので、自分の分は別の場所に移動し、確保するか、
すぐに食べてしまうのがいい。

そうすれば問題は未然に防げるはずだ。










 
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