私が子供の頃、いわゆる熱血先生が苦手でした。自分でやるから、わからないところがあったら聞くから、それまではほっといてほしい、そんな子でした。
自分の世界を持っていて、あまりずかずかと入り込まれるのが苦手なんですね。だから、他人からあれこれ指摘されるのを苦手とします。一応聞きますが、あまり気が強くないので、それによって凹むタイプです。発憤できるタイプではないです。自分で気がついて行くしかないタイプです。
実は開塾当初、リーダーシップを発揮してバンバンやらせるのが正しいと思っていました。
でも、それって、自分にとっては苦手なタイプの先生だったんですよね。ある時ふと気がつきました。自分が出来ないことをやろうとしているって・・・
以降は、生徒さんの出来ないところはそれで認めて、そこからどうするのか?生徒さんのプライドをいたずらに傷つけないように、どう持って行くか?そこを原点とした指導をするようになりました。
生徒さんの性格を考えて、一人一人やり方を変えています。毎日が試行錯誤です。理想の教育はこうだとは言えません。
こういう指導は時間かかります。手間もかかります。望んだような結果が出るとも限りません。だから当塾では、短期的に成果を求めようという人には不向きです。
個人塾なので、システムに価値を求める人にも不向きです。看板力などありませんので、そこに価値を見いだす人にも不向きです。短期的に結果を出すのなら、システムで持って行った方が間違いないです。
ただし、急なことは反動が必ず出ます。
子供は案外たくましいので、短期的ならその反動を押さえることが出来ますが、ツケは必ずどこかで出ます。
もちろん、合う子もいますので、一概にどうなるとは言えないですが、お子様の成長と受験などが都合良く合うとは限らないのも事実です。
受験でより良く結果を出せるように、時には強制力を働かせた方が良いのかもしれません。
でも、それによってもしつぶれてしまう子が出たら・・・私がそのタイプなので、余計にそう考えてしまいます。お子様の将来は、学校を卒業してからの方が圧倒的に長いのです。
私に出来ることは、その子の本質をつかみ、自分なりに社会を生きていく術を身につけさせてあげる事です。勉強はあくまでもその手段です。そんな思いでやっています。