介福祉試験
対策教室

過去問を解きまくることによって、文章に慣れ、傾向と対策を練りまくろう!

第31回介福祉試験問題:1

2021/09/20

領域:人間と社会/人間の尊厳と自立

Aさん(82歳、女性、要介護2)は、夫を7年前に看取り、その後は一人暮らしをしている。夜中にトイレに行ったときに転倒し、大腿骨頸部を骨折して3か月入院した。自宅に手すりを付け、段差をなくす住宅改修をしたのち、退院した。

何かにつかまれば、椅子からの立ち上がりや歩行ができる。人と関わるのは苦手なため自宅での生活が中心である。遠保位に一人息子が住んでおり、月に1度は様子を見に帰ってくる。週3回、訪問介護(ホームヘルプサービス)の買物代行や部屋の掃除などの生活援助を利用している。

Aさんはできるだけ自分のことは自分で行い、このまま自宅での生活を継続したいと希望している。訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「訪問介護(ホームヘルプサービス)を毎日利用したらどうですか」

2 「一人暮らしは大変なので息子さんと同居したらどうですか」

3 「また転ぶかもしれないと思っているのですか」

4 「グループホームに入居する入居することを考えたらどうですか」

5 「手すりをつけたし、段差もなくしたので転びませんよ」

こたえ 3

Aさんは以前、自宅で転倒して骨折をしたことがあり、また転ぶかもしれないという不安を持っていると思われることから、まずはAさんの不安な気持ちに寄り添うことが大切である。

補足

1 Aさんは要介護2であり、介護保険による訪問介護を週3回まで受けることができるが、それ以上は全額が実費となる。それゆえ毎日利用することを進めることは適切ではない。
 また2018年(平成30年)10月から、訪問回数の多い訪問介護の生活援助中心型のケアプランについては、市町村が確認し必要に応じて是正することが適当であるとされていることからも適切とはいえない。
2 Aさんはの息子は遠方にすんでおり、また同居が可能であるかどうかもわからない状況で同居を勧めることはは不適切である。
4 グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症がある要介護者を対象とした施設であり、認知症でないAさんに入居を勧めることは不適切である。
1 Aさんは、手すりをつけたり段差をなくしても、なお不安を訴えていることから、最も適切な応答とはいえない。