高隈山系
(御岳・大篦柄岳など七岳)

 10年ほど鹿屋を離れて27歳でUターン。当時は、仕事もだが、ラグビーや野球、ドラゴンボートやバンド関係など忙しい毎日で明け暮れた。10年経ち、親父が亡くなり、ふと気がついたことは、忙しくしていた?割には、地元のことを知らないまま生きてきた…ということ。

高校時代まではほぼ学校の行き帰りで、帰ってきてからも、人との付き合いはそれなりにしてきたが、この仕事をしていて、地元のことがこんな状態で本当にこの地域のことが書けるのか…、そうした思いが沸々と湧いてきて、まずは校歌にもある高隈山や国見岳を知ること、そして地域の歴史にも触れなければ…と、その後は、これらをライフワークにしようと決めた。

まずは高隈山系にチャレンジ。その後、登山道の整備や古道の復旧、登山ガイドのヘルプなどをしてきた。
高隈御岳1181㍍山頂から大箆柄岳1236㍍望む
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大箆柄岳山頂から錦江湾への夕陽と桜島㊧大箆柄岳山頂から妻岳、二子岳、平岳、横岳望む㊨
淡く可憐な花がとても人気!
 アケボノツツジは、 4月中旬くらいに1週間ほど、しかも1000㍍前後にしか花を咲かせないツツジで、大隅半島では、高隈山の御岳と肝属山地の甫与志岳が知られるが、それぞれ咲く時期が微妙に違い、好きな人は、その情報を敏感にキャッチし、トレッキングがてら観に行くとても人気の花だ。

 高隈山では、御岳でテレビ塔下登山口から約20分位の旧テレビ塔周辺に3本、テレビ塔から下った周辺に5本あり歩道から見える程度。アケボノツツジを最も身近に見学できる場所となっている。御岳山頂一帯に分布地が広がり、山頂から北側へ100㍍下ったところに群落地ある。小箆柄岳、大箆柄岳、横岳にも分布するが歩道沿いには少ない。成り年と、裏年もあるので注意を。写真は㊤は御岳山頂から北側斜面。㊦のより淡い花びらはテレビ塔近くのアケボノツツジ。(2009/04/19)
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  アウトドアショップキャメルの江口さんらと横岳・平岳登山(2010/2/28)



 麓からは分からなかったが、1000㍍付近で残雪あり。上高隈町重田の寿八コース登山口から(2012/01/08)
 
 
もっと大事にしたい天狗像!
 大箆柄岳山腹のちょうど1000㍍の場所に天狗像があり、昔は修験道として修験者が修行していた古道があり、そこをたどって山頂までのコースを「高隈天狗古道」として大隅湖畔から4~5人で復元作業。室町時代の天狗像と言われおり、ただ、残念なことに、右のほうの天狗の羽が欠けて落ちており、さらに崩れそうな状態でした。南限のブナが枯れてきている現状を調査も含めて…、作業開始です!(2012/02/12)
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 2012/02/27には、大箆柄岳山頂付近を再び訪れブナの状況を確認㊧。4/23には車も多く停められる大隅湖駐車場を出発点とする高隈天狗古道の調査作業再開㊨。
古地図と祠や渓流、方角等を見ながら古道復活を…。

大箆柄山頂にテント
夕陽と日の出楽しむ
 垂水市大野原の垂桜から大箆柄岳山頂でソロキャンプして翌日には小箆柄岳、妻岳登山。錦江湾に沈む夕陽と桜島、朝日と雲海はなんちゅあならん景色でした。下段は小箆柄岳山頂付近のアケボノツツジ(2012/4/28・29)

秋になるとタカクマホトトギス
春はアケボノツツジですが、秋になるとタカクマホトトギスが黄色いきれいな花を咲かせます。自然観察会に参加し、テレビ塔下の登山道入口付近に群生していました。(2012/9/22)
 この日も大隅湖畔からスタート。恵みの秋、手に届くところに「うんべ」がずんばい。サルナシ(キューイの小型)もいっぱい。メジャーの横の木はイノシシの牙の跡が…。かなり大きいイノシシ…?
渓流を越え、大きな岩もあり…
市民に親しまれる高隈山へ!
 高隈山の山開きにガイドのヘルプ、スタッフとして参加しました。まずはスタッフだけで鳴之尾林道から郷之原へ下る古道の途中にある山神様の祠で安全祈願㊧。
山頂でも全員で安全祈願㊨。
テレビ塔下登山口から登山開始。すれ違う登山者に2歳の子も。女性や子どもの参加も多く…。
やっと着いたーー。背後にかすかに桜島。足元に気をつけながら下山。ガイドの江口さんが高隈山等を説明。

夕方の高隈も違った趣き
 午後遅くになってから登り始め、山頂からの鹿屋市街地と錦江湾に沈む夕陽を観て、6合目付近からの灯りの点き始めた町並み。あまり慣れてない方にはオススメしません!(2012/10/30)

室町時代だからこそ…なのだが
…なんか切ない
 2月に訪れた時の天狗像、今回来たときは、かろうじてくっついていた右羽から下の部分が落ちていました。室町時代のものなのでしょうがないのかもしれませんが、とても残念です。
途中、見つけたら踊りだすという舞茸発見。大箆柄岳山頂に着くと桜島が噴火してました。最近枯れだしているという南限のブナ。

 
往復8時間の健脚コース天狗古道
 このころは、天狗古道の復旧作業をしていて、それを聞きつけたカピックの丸田所長が登りましょうというので、8時間健脚コースにチャレンジ。山頂まで5時間、下り3時間というハードなコースでしたが、山頂からの紅葉の緑、黄、赤のグラデーションががとても綺麗でした。(2012/10/30)



大崎の新小倉さんがいつも麓から観ている高隈山を登りたいというのでいっしょに。(2012/12/09)

初日の出…樹氷
 2013年元旦。鹿屋七日会の若手を中心に9人を御岳初日の出登山案内をしました。
あいにく天気が悪く初日の出は観ることは出来ませんでしたが、だんだん明るくなって周りを見てみると、なんと真っ白。樹氷が広がり、初日の出は残念でしたが、樹氷を観られてとてもいい一年のスタートになりました。(2013/01/01)

アケボノツツジと雪のコラボ綺麗!
 春の息吹を感じ、アケボノツツジの下見も兼ね御岳に登ったところ、山頂付近では残雪、樹氷もあり、アケボノツツジと雪のコラボは綺麗でした。(2013/04/07)
 
学校応援団!
 学校応援団で、第一鹿屋中の高隈登山のガイド役でボランティア。㊤は3日前のルートの下見、㊦は大浦公民館から出発。この日は最後尾で、途中で下山したいという生徒を励ましながら、山頂まで登り、感激してくれました。(2013/05/17)



 
より安全に!
 このころから、登山道などの修復、整備などボランティア、あるいは大掛かりなときは有償で行うようになりました。鳴之尾牧場から白滝の遊歩道と橋補修です。(2013/09/25)


 
瀬戸山神社からの登山ルート
植生豊か
 僕たちが中学校の頃から御岳登山をしていた祓川、瀬戸山神社からの登山ルートが崩落などで通れなくなっていたので、コジイが群生している尾根伝いルートから登ってみました。
コジイの根本にはヤッコソウも群生し、渓流沿いにはイスノキやタブの巨木もあり、新しいルートに期待。麓からなので、テレビ塔下まで70分で行け、そこからは一番ポピュラーな登山ルートで山頂へ。写真は左がコジイ、右がヤッコソウ。
タブの巨木㊧と、峰越林道沿いに南限と言われているケヤキ㊨。

地元の山を楽しむ!
 昨年に続き、高隈山の山開きにガイドのヘルプ、スタッフとして参加
。(2014/03/21)



 
マンサク群生が満開で心ウキウキ
 この日は、テレビ塔下から御岳山頂までのルートで、8合目から9合目の粘土層登山道が荒れていて、その修復下見㊤。その時のマンサクの花が満開でした㊦。(2014/03/28)
マンサクの花が登山道にまで咲き誇り、落ちた椿の花の黄と赤のコントラストが綺麗でした㊧。御岳から妻岳へ向かい、御岳北斜面には黄色いマンサクが群生㊨している場所でしたが、2016年の災害で斜面が崩落し、いつ蘇生できるか分からないところです。この斜面はアケボノツツジも群生していたので残念です…。
 御岳北斜面を降りてから、登山道整備のため御岳から妻岳、二子岳、平岳、横岳まで縦走し、高塚林道、鳴之尾林道を戻りました。途中、鹿らしき足跡、新たな発見でした。



御岳テレビ塔下からルートの6合目付近整備のための下見です(2014/04/24)
 
結構大変でした!
テレビ塔下登山口から木材を運んで階段づくり。木材を運ぶのがとても大変でした…。(2014/05/29)



 下見のとき、外れていた標識を作り直すため、まずは標識の土台作りです。(2014/06/13)
 妻岳から二子岳方面に降りる斜面のロープ張り。リンドウやオオマルバテンニンソウ(ミカエリソウ)がきれいでした。(2014/10/21)



大隅少年自然の家で行われたクライミング講習です。(2015/03/20)
 


 登山道も整備され、高隈山ピークハントトレイルが毎年開催されています。写真は2018年第3回の垂水の大野原林道登山口付近のチェックポイントの様子です。
 
 
高隈の南限のブナ消滅の方向?
 日本自然保護協会鹿児島の高隈御岳での自然観察会です。南限のブナが温暖化の影響か枯れてきており、ブナの木の下に落ちた種子や発芽を探して、その生態系を観察しました。(2018/05/01)



 5月に続いての日本自然保護協会鹿児島の高隈御岳での自然観察会です。下はナンバンギセル㊧の花とクサギ㊨の果実とガクです。(2018/10/08)