為替問題

2022/04/22

日本の危機

現在円高が進んでいることは皆さんもご存知と思います。

本日、1ドル128.55円
2022年2月には、

1ドル=116.55円だったものが、たった2か月で128.55円へ。
10%以上ドル高円安が進んだ形になります。
 
要因は、主に2つ。

日米の金利差の拡大

コロナ渦で助成金バラマキをしたアメリカ。

ウクライナショックもあり原油高から、物価上昇がすごい勢いで進んでいます。
物価上昇を抑制するには、金利を上げて、市場に出回るお金の総量を減らすこと有効です。
そのため、アメリカが金利を上げました。

<例>
アメリカドルの定期預金が 3%
日本円の定期預金が 0.01%

皆さんだったらどちらに資産を預けたいですか?
もちろんアメリカですよね。
こうなるとアメリカドルにお金が集まります。
円のような資産は逆に売られ、価値が下がります。

大切なことは、アメリカの金利の利上げはまだ序章だということです。

コロナの規制緩和で衰弱した経済の立て直しに、お金をばらまきましたが、
いま一気に金利を上げたら不景気へ逆戻りです。

今後もじわじわアメリカが金利を上げる度、日本円の価値がますます下がっていく見込みがでてきます。
 

打つ手がない日本政府 この円安を止めるために、有効なのは、「日本も金利を上げること」です。

 ただ、これができないのが今の日本の現状です。
日銀は大量の長期国債を発行し、日本の個人投資家を含め、諸外国から借金をしているようなものです。
お金を借りると当然、利息の支払いがあります。
国債では、微々たるものではありますが、元金に利息を付けて、国が国債購入者へ
お金を払っています。

莫大な国債がある中、金利を上げたらどうなるか?

国債の返済金額、利息も上がることになりますので、日銀が「債務超過」になる可能性があるのです。
こうなると、もっと危険!
2010年前後のギリシャショックにあったように、日本への信頼がなくなり、もっと日本円の価値が暴落する可能性が出てきます。

だから、日本円の金利を安易に上げられません。

ちなみに住宅ローンを変動金利で引いている方も多いと思いますが、金利が上昇したら銀行への返済額が増えるので、個人の家計にも大打撃を与える可能性がでてきます。

「自分は日本に住んでいて、海外に行かないから、外貨に対して日本円の価値が下がっても問題ない」というお考えの方もいるかもしれませんが、そうも言ってられません。

円安が進むと、海外からの輸入商品の価格があがります。
食品から日用雑貨、製造業の部品等含め、どんどんコストがあがります。

そうすると、日本の物価も上がることこになります。
すでに飲食店をはじめ、原油高の影響もあり、値上げ宣言している外食や食品業界もでてきています。
人件費が上がらない中、物価が上昇したらどうなるか?

スタグフレーションといわれる現象ですが、不景気の中のインフレであり、日本経済はもちろん、家計に大打撃を与えます。
 

では、こんな中、どんな対策が有効かというと、「外貨を持つ」ことです。


アメリカドルのような別の外貨をもっていれば、むしろ現状資産が増えています。

私は以前よりフィリピンに投資をしています。
フィリピン株を購入していますが、株価に関係なく12%資産が増えています。
現状に円安が進んだら、フィリピンペソのような外貨を生活資金に充てる予定です。
円高が進んだら、日本円を積極的に使う。
 
このようにすれば、為替がどちらに転んだとしても、利益を享受しやすくなります。
 
外貨建てのフィリピン不動産等も持っているので、、安定的な外貨獲得手段になり、より安定的に資産を増やすことができます。

この先の日本は人口が益々減り、より厳しい環境を迎えていきます。

有事の際は、「日本円が買われる」というのが今までの定説ですが、今回のウクライナ危機、コロナ、アメリカの金利利上げの中では、むしろ、「円の脆弱性」が
証明されてしまっている形になります。

皆さんもどうか視野を広く持ちましょう。
大切な資産や家族を守るためにも、為替を含めた総合的な知見を広げて頂ければと思います。

為替に興味ある方はコメントいただければ幸いです。

では、また