ビジネストレーニング

2022/07/16

ビジネスの定義とは

先日面白い講師と出会いました。

コンサルタント会社の社長さん(Sさん)です。
50代半ばでちょっと色黒ですが、とてもパワフルなイメージの方でした。

そのSさんがこんなことを言いました。
私たちの仕事は人が時間とお金をかけてでも手に入れたいものを提供すること
だと。
そこで参加者にこんな質問をしていました。
「みなさん、
飲みかけのペットボトルの水を1万円で売ってきてください
僕は「どうやったら売れるんだろう?」と考えていましたが、会場からは
「そんなものどうやっても売れない!」との声が多かったです。

あなたは売れますか?
コンビニに行けば、新品で満タンのきれいな水が100円で売っているのに。
知らない人が口を付けた飲みかけの水を買う人なんている訳がない。
と思うのが、一般的です。

では、一つ条件を加えましょう。
売る相手は、砂漠で3日間彷徨い続けたアラブの大富豪です。
お金はたくさん持っています。
こんな相手に、飲みかけのペットボトルの水は売れませんか

この条件を加えると、1万円どころか、10万円、100万円でも売れる!
というのがセミナー参加者の反応です。

この話を聞いて、あなたは何を感じ取りましたか?

「人の弱みにつけこんだ悪徳商法だ!」
ツッコミを入れた人もいましたが・・・。
100万円で飲みかけの水を買ったアラブの大富豪は、売り手に対して、感謝するのではないでしょうか?
命の恩人ですからね。

多くの方は、
自分のビジネスを始める時に商品の品質を高めようと考えます。
しかし、その品質を高めることが、お客さんの求めていることと必ずしも一致していません。


喉カラカラのアラブの大富豪に
「飲みかけの水なんて質の低いものを売るわけにはいかないので、待って下さい。日本から新品を取り寄せています。」

なんて言ったら、「お願いだから今すぐ、飲みかけの水を売ってくれ!!
と、頼まれるのではないでしょうか?

ビジネスの定義は
人が「時間」と「お金」をかけてでも手に入れたいものを提供すること
でした。

例え、飲みかけの水だったとしても、それを
求める人からすれば、立派な売り物となります。

「自分には何もないんです。」という人でも、必ずビジネスの種を持っています。
ただ、それをビジネス化する相手を見つけられていないだけ。
このビジネス化する相手を見つけられる目を手に入れたら、世界は広がります。

では、また