ウォーミングアップ
クーリングダウン

ウォーミングアップのポイント

  • 夏は20分以内、冬は30分程度のウォーミングアップがパフォーマンスアップにつながる。
  • 1本でもいいので、全力でウォーミングアップを行うこと
  • ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)を入れる
  • 低強度のリズミカルな運動を入れる
 以下、解説です。

ウォーミングアップでのキーワードは「筋温

・筋温が高い方が、ハイパワーおよび神経系パフォーマンスが良くなる。

・最もパフォーマンスが高くなるのは、「3℃」筋温を上昇させた場合。
 → 最もハイパワー能力が発揮される筋温は 38℃

・個人差はあるが、筋温を約3℃上昇させるためのウォーミングアップの時間は、10~20分ぐらい。

季節気温)」も考慮しましょう。

・夏は筋温が上昇しやすく、冬は筋温上昇に時間がかかる。
  →夏と冬でウォーミングアップを変えた方が良い。

・暑熱環境下では、10分よりも20分の方が最大パワーは高くなるが、30分以上だと筋温が上昇しすぎてしまい、ハイパワー能力が低下する。

・寒冷環境下では、10分よりも30分のジョギングの方が、敏捷性の能力は高くなる。
最大パワー、敏捷性ともにパフォーマンスを高めるには、

暑熱環境下(夏)なら、20分以内のウォーミングアップ
寒冷環境下(冬)なら、30分のウォーミングアップが適している。

 

全力でウォーミングアップをする「スピードリハーサル

ウォーミングアップでは、1本でも良いのでトップスピードで走る経験を入れることが大切。

全力でウォーミングアップをすることで…
・ケガの予防にも十分な効果がある。
・練習中、試合中のランニングでスピードが出しやすくなる
・体が動かしやすくなる(初回から力を最大限発揮できる)
ウォーミングアップで、1本でも全力で走る(トップスピードで走る)ような種目を入れることで、試合で体を動かしやすくなる。

ウォーミングアップでのストレッチは「ダイナミックストレッチ」の方がパフォーマンスがあがる

「ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)」は、関節を曲げたり伸ばしたりしながら、筋を伸ばすストレッチングのこと。試合前、練習前には、このダイナミックストレッチを行うことが、パフォーマンスアップにつながります。

例)サッカー選手が行う「ブラジル体操」などもダイナミックストレッチの一例です。


それに対して、反動をつけずにじわーっとゆっくり伸ばすようなストレッチを「スタティックストレッチ(静的ストレッチ)」と呼ぶ。30秒以上のスタティックストレッチは、筋肉が緩みすぎてしまい、その後の運動パフォーマンスが低下すると言われています。なので、スタティックストレッチは練習後のクーリングダウンで行うのがおすすめです。
練習前、試合前のウォーミングアップでは、「ダイナミックストレッチ」を行いましょう。

「スタティックストレッチ」は、練習後のクーリングダウンで行うのに向いています。

参考書籍

『野球を科学する』笠原政志 著

野球の「コンディショニング」に関する内容です。
¥1,980

トレーニング指導者テキスト 実技編
日本トレーニング指導者協会

様々なトレーニングの種類が紹介されています。
¥3,080

ストレッチング―アスリートケアマニュアル』井上悟 監修

野球のウォーミングアップ、クーリングダウンに必要なストレッチも豊富に紹介されています。
¥3,850

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