味噌オロチョンラーメンは
今でこそ赤レンガにはなくてはならない看板商品ですが、オープン当初からあった訳ではありません。
じゃあ、それまではなんだったのか?
というと、
オロチョンラーメンと味噌ラーメンでした。
何年かして、常連のお客様からも何か新しいメニューは作らないのか?
と言う声がありました。
とは言っても新しいラーメンてそう簡単にできあがる物ではありません。
他店に食べに行って良さそうなものがあればマネしようと食べ歩きました。
食べ歩いて分かったのですが
やはり多いのは醤油か塩系のラーメンです。
うちの特徴は味噌なのであまり参考になりませんでした。
そんな時、そうだ!
「何か変わったトッピング載せたら新しいラーメンになる。
そう思い金粉のせたらどうだろうか、、
とか座布団みたい大きなチャーシューをのせるのはどうか、、
考えをめぐらせました。
そして、そんなアイディアを常連さんに話したら
「そう言うんじゃなくて、新しい味のラーメンはできないの?」
と言われました。
それから1年、2年と過ぎてしまいました。
その間にオロチョン風つけ麺を考えました。
タレとスープの配合を変え、酸味を加えさっぱりした旨辛つけ麺です。
しかし、つけ麺を気に入ってくれた方もいますが
注文が多いかと言えばそうでもありません。
夏は多いけど、寒くなってくると
やっぱりスープに入ったラーメンの注文が多くなります。
16年前のことです。
そうこうしているうちに、売上が減ってきた時期があります。
なんとか、起死回生のヒットラーメンはできないか?
と真剣に考えました。
そんな時、
僕が教わったラーメン店の先輩がウチの店に来ました。
たまたま、近くにきたから寄ってくれたんだそうです。
「新メニューを考えいるんだけど何かいい案ないですか?」
と聞いてみると
「原さん、オロチョンのタレと味噌タレ合わせたら美味しいよ」
と教えてくれたんです。
「おー!」
それは良い。なんで、そこに気がつかなかったのか!
その後、世間話しに花が咲きました。
そして、先輩が帰った後、肝心なこと聞くの忘れた。
「タレを合わせるって、どの位であわせるの?」
いいや!
自分でとにかくやってみよう。
という訳で、少しづつ合わせる割合をかえながら試食していきました。
その結果、
味噌タレとオロチョンタレを1対1に合わせるのがどちらかのラーメンにかたよることなく、
いい感じになりました。
オロチョンラーメンより、まろやかな味です。
オロチョンラーメンは丼にタレを入れスープを注ぐのに対し
味噌オロチョンは鉄鍋で野菜を軽く炒めスープを入れてタレを入れるので
香ばしい香りがします。
野菜もキャベツを加えボリューム感が出ました。
※(今でも「スープを吸ったキャベツがとても良い美味しいです。」
という女性の方もいます。)
しかし、僕が美味しい思ってもお客さんはどうなのか?
「それが心配」
とにかく、メニューに出してお客さんの反応を見よう。
という訳で早速メニュー化しました。
注文してくれた方にこちらから
「美味しいですか?」
と聞けば
「まずい」という方の少ないはず。
なので聞くのは辞めました。
お客さん自ら美味しいねと言ってくれるか
反応を待ちました。
「これ、いけるね!」
常連の小菅さんが最初に言ってくれました。
とても、嬉しかったです。
それからポツポツと美味しかったよ!と
いう方がいて
「これならやれる。」そう思いました。
今では
味噌オロチョンラーメンは売れっ子メニューとなり
1日100杯以上は出ています。
1ヶ月25日営業で累計48万食は出ている計算になります。
店主 原 賢美