緒方洪庵が遺した「開かずの薬瓶」の中身は…?

2021/05/07

緒方洪庵が遺した“開かずの薬瓶” 非破壊で解明


幕末の蘭(らん)医学者である緒方洪庵(1810~1863)が往診などで使ったとされる薬瓶の中身を突き止めた。


緒方洪庵は幕末、阪大医学部の源流とされる蘭学塾「適塾」を開き、医療や教育に力を注いだ。
阪大は洪庵が愛用した薬箱二つを所蔵。
このうち晩年に使った薬箱には、ガラス瓶22本と木製の筒状容器6本が残っているが、およそ半数は開けられない状態で、中身の詳細はわからなかった。


 

貴重な文化財に対して、破壊を伴う分析は許されません。
既存の分析手法 蛍光X線分析など、文化財分析に応用されているいくつかの既存の非破壊分析技術は、表面や露出している部分の分析に限られ、開栓不可能な薬瓶に対し、非破壊で内容薬物の組成を分析する方法はありませんでした。

緒方洪庵

緒方洪庵は幕末、阪大医学部の源流とされる蘭学塾「適塾」を開き、医療や教育に力を注いだ。

1810年(文化7年)備中国足守(現岡山市北部)の藩士、佐伯惟因(これより)の三男として生まれる。 

36年、長崎に遊学。蘭人医師から医学を学ぶ。
38年、大坂に蘭学塾・適塾を開く。
49年に除痘館を設立。
62年幕府に召され奥医師兼西洋医学所頭取となるが、翌63年喀血(かっけつ)し急死。享年54歳。

薬箱に収められた薬瓶のうち、蓋上部に「甘」と書かれ白色の粉末が内部に残存していた開栓不可能な薬瓶を対象としました。
この薬瓶は事前の蛍光X線での分析とミュオンビームによる測定結果から鉛カリガラスと呼ばれる鉛を含むガラスでできていることが判明し、その厚さは約3 mmありました。

このような厚い鉛ガラス容器に入った内容物のみを分析することはX線を使った方法ではできませんが、ミュオンビームは鉛ガラスを非破壊で透過することができます。

非破壊で薬瓶の中身を解明

ミュー粒子はとても小さく、ガラスなどを通り抜けやすい性質を持つ。さらに粒子が行く手にある物質にあたると、物質によって異なる光が生じる。
そのため、光を詳しく調べればどんな物質かがわかる。

ミュオンビーム(ミュオン特性X線分析)を用いた測定により同定することに世界で初めて成功しました。

薬箱に収められた薬瓶のうち、蓋上部に「甘」と書かれ白色の粉末が内部に残存していた開栓不可能な薬瓶(図4)を対象としました。

この薬瓶は事前の蛍光X線での分析とミュオンビームによる測定結果から鉛カリガラスと呼ばれる鉛を含むガラスでできていることが判明し、その厚さは約3 mmありました。このような厚い鉛ガラス容器に入った内容物のみを分析することはX線を使った方法ではできませんが、ミュオンビームは鉛ガラスを非破壊で透過することができます。ミュオンビームによる分析からは、水銀、塩素のシグナルを観測することに成功しました(図5)。瓶に表記された「甘」の文字の薬史学的な考証結果から、内容物は当時「甘汞」と呼ばれた塩化水銀(I)であることがわ
 

 

検出装置

高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所 ミュオン科学研究施設(J-PARC MLF MUSE)にて、加速器を使って人工のミュオンビームをつくり行いました。

 引用:

緒方洪庵が遺した“開かずの薬瓶” 非破壊で解明

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210317_1 

内容物は「甘汞」


ミュオンビームによる分析からは、水銀、塩素のシグナルを観測することに成功しました。

瓶に表記された「甘」の文字の薬史学的な考証結果から、
内容物は当時「甘汞」と呼ばれた塩化水銀であることがわかり、

ミュオンビームによる分析・測定結果と一致しました。

 

甘汞(かんこう)とは


別名カロメル。
塩化水銀(I)(Hg2Cl2)。

かつてはおしろいや下剤などとして利用されていた。
 

老いは病気 
だから治せる


その方法は??

老化を防ぎ、若さを保ちたい。
そんな願いをかなえると注目されている研究がある。

ノーベル賞生物学者・ブラックバーン博士らによる「テロメア」研究だ。
染色体の端にあり細胞分裂のたびに短くなるため、年とともに縮むと考えられていたテロメア。

ところが
テロメアを伸ばして細胞から若返る方法があり、
がんを防げる可能性もあるというのだ。

命の回数券 テロメアとは

テロメアと老化の関係は
体をつくる細胞の染色体の端にあり「命の回数券」ともいわれるテロメア。

生物の遺伝情報が収納されている染色体DNAの両端はテロメアと呼ばれ、染色体を保護する役割を担っている。細胞が分裂するたびにテロメアDNAは少しずつ短くなる。これに伴って細胞分裂の回数が減り、やがて分裂しなくなる。これが細胞の老化だ

わたしは遺伝子治療で20歳若返った:45歳、米バイオ企業CEO 

マウスの寿命が20パーセント延びうるとされる遺伝子治療を、BioViva USA社のCEOが自身の体で試し、細胞が20歳若返ったと主張している。
パリッシュCEOは現在45歳で、2015年9月にコロンビアのクリニックで受けたという。
パリッシュCEOの説明では、治療の一環として、遺伝子組み換えウイルスの静脈内注射が行われたという。
このウイルスによって、「テロメラーゼ」と呼ばれる酵素を生成する遺伝物質が細胞に運ばれたようだ。

 生命の不思議”テロメア”健康寿命はのばせる!

NHK 「クローズアップ 現代」でも取り上げられました

老化を防ぎ、若さを保ちたい。そんな願いをかなえると注目されている研究がある。ノーベル賞生物学者・ブラックバーン博士らによる「テロメア」研究だ。染色体の端にあり細胞分裂のたびに短くなるため、年とともに縮むと考えられていたテロメア。ところがテロメアを伸ばして細胞から若返る方法があり、がんを防げる可能性もあるというのだ。それは日常で実践できる生活習慣。最新の研究から健康寿命を延ばす秘策と命の神秘に迫る。
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