「66歳、ラーメン店の告白」 ​​​​​​​あの一杯が人生を変えた

2026/04/28
「66歳、ラーメン店の告白」
あの一杯が人生を変えた



北海道ラーメン赤レンガ 原です。 実は明日、4月29日は わたしは誕生日です。

66歳になります。

この歳になると、あの時、

「こうだったなぁ」 「ああだったなぁ」と
思い起こすことがあります。

これを読んでるあなたは、まだ、そんなことありませんか?

例えば、 あの日の寒い日に、湯気の向こうでほっとした一杯。

誰かと何気なくラーメンを食べた、あの時間...。

実は私にとって、思い出のラーメンがあります。

ひとつは、9歳の頃のラーメンです。

父を亡くし、母は朝から晩まで働きづめ。 弟の手を引いて通った小さな中華店。

黙ってすすったあの一杯は、 寂しかった心を、そっとほどいてくれました。

温かいスープが体にしみて、 気づけば少しだけ笑えていた。

「また明日も、来よう。」 あの時のぬくもりが、 今の私の原点です。

⸻ そしてもう一つ、 これは忘れられない一杯です。

■ 遠回りの末に出会った「運命」

小さくても良いから自分の店を持ちたいと夢見るも 道は平坦ではありませんでした。 

  和食の修行に励むも挫折。

その後、自分の店を持つ資金を貯めるため 夜の街の喧騒の中で必死に生き抜く日々。

「いつか自分の店を」 と願いながらも、

理想と現実の間でもがき、 歳ばっかりとっていく焦りに押しつぶされそうな時期でした。

そんな暗闇の中にいた私を救ってくれたのが、
ある「味噌ラーメン」との出会いでした。

一口すすった瞬間、味噌ラーメンなんて邪道だと思っていた、

私の常識が崩れました。

雑味のない、研ぎ澄まされた旨味。

そして、つるっとした腰のある、今までにない食感の麺。


「この味なら、どんな人からも喜んでもらえる。」

「そして、あの日と同じように誰かの心を温めることができる」

その確信を得た瞬間、私はラーメン屋になると決めました。

あれから年月が経ち、
今、私が作っている「味噌オロチョン」 の赤は、逆境を跳ね返す情熱の火。

そしてスープの深みは、かつて私を救ってくれた一杯の優しさです。

あの頃、私が救われた一杯のように。

あの日、心を動かされた一杯のように。

今度はこの一杯が、あなたの支えになれたら嬉しいです。


赤レンガ 店主 原