なぜ、取り組んでいるのに痩せないのか?

2026/05/26

管理栄養士と中医師から学んだ
「痩せにくい身体」の正体

「食事を減らしているのに痩せない」
「ダイエット食品を試しても変わらない」
「運動しているのに体重が落ちない」

こうした悩みを抱えている方は、とても多くいます。

ですが実際には、

単純に「食べ過ぎ」「努力不足」だけではなく、

・内臓の状態
・血糖値の乱れ
・腸内環境
・生活習慣
・体質

など、複数の要因が重なって、
「痩せにくい状態」になっているケースが少なくありません。

今回は、管理栄養士監修の栄養学的視点と、
中医学的な「身体の性質」の視点も交えながら、
痩せにくさの原因を整理してみます。
 

1.内臓の状態 ― 脂肪肝と代謝低下

まず重要なのが、肝臓の状態です。


肝臓は、

・糖質
・脂質
・タンパク質

の代謝を行うだけでなく、

・アルコール
・薬
・食品添加物
・老廃物

などを処理する「解毒」の役割も担っています。


ところが、

糖質や脂質の過剰摂取、
運動不足、
夜遅い食事、
過食習慣などが続くと、

肝臓に脂肪が蓄積し、
「脂肪肝」の状態になることがあります。


脂肪肝になると、

脂肪を燃焼する力が低下し、
代謝効率も悪くなります。

その結果、

「頑張っているのに痩せない」

という状態が起こりやすくなります。


また、

・疲れやすい
・食後眠くなる
・身体が重い
・だるい

といった症状が出る人もいます。


中医学では、

この状態を

「湿(しつ)」や「痰湿(たんしつ)」が溜まっている状態

として考えることがあります。


つまり、

身体の中に“余分なもの”が停滞し、

巡りが悪くなっている状態です。


特に、

・甘い物の摂り過ぎ
・脂っこい食事
・冷たい飲食物
・夜食習慣

などは、

「脾(ひ)」や「胃」の働きを弱め、

余分な水分や脂肪を溜め込みやすくすると考えられています。


脂肪肝の改善には、

・食事量の見直し
・適度な運動
・アルコール制限
・睡眠改善

などが重要になります。


肝臓の状態が整ってくると、

代謝が回り始め、
体重が落ちやすくなる方も多くいます。


2.内臓の状態 ― 腸活と排泄

次に大切なのが、腸内環境です。


便秘気味の状態では、

便やガスが腸内に長く滞留し、
お腹の張りや体重増加感につながります。


また、

腸内環境が悪化すると、

・むくみ
・肌荒れ
・倦怠感
・食欲の乱れ

などが起こることもあります。


中医学では、

「腸」は身体の不要物を排出する重要な器官であり、

排泄の滞りは、

「気(き)」や「血(けつ)」の巡りにも影響すると考えます。


特に、

ストレスや睡眠不足によって、

自律神経が乱れると、

腸の動きも悪くなりやすくなります。


腸内環境改善のためには、

・食物繊維
・発酵食品
・水分
・適度な運動

が重要です。


例えば、

・野菜
・海藻
・きのこ類
・納豆
・味噌
・ヨーグルト

などを継続的に取り入れることが役立ちます。


また中医学では、

冷たい飲み物や過剰な生野菜によって、

「胃腸が冷える」と、

消化機能が低下すると考えます。


特に、

冷え性や疲れやすい方は、

温かいスープや発酵食品などを取り入れることで、

胃腸の負担が軽くなる場合があります。


3.「ダイエットに良い食品」だけでは痩せない

最近は、

「○○を食べると痩せる」

という情報が非常に多くあります。


ですが、

どんな食品でも、

“それだけで痩せる”わけではありません。


重要なのは、

・その人の体質
・食べる量
・食べるタイミング
・生活習慣との相性

です。


例えば、

オートミールやナッツ、プロテインも、

身体に合う人もいれば、

胃腸に負担がかかる人もいます。


中医学では、

体質を

・冷えやすいタイプ
・熱がこもりやすいタイプ
・水分を溜め込みやすいタイプ

などに分けて考えることがあります。


そのため、

「流行っているから」

ではなく、

“自分の身体に合うか”

を見極めることが大切です。


4.糖質制限 ― 大事なのは「血糖値の安定」

糖質制限も、誤解されやすいテーマです。


確かに、

糖質の過剰摂取は、

血糖値の急上昇を招き、

脂肪蓄積につながりやすくなります。


ですが、

糖質を極端にゼロにする必要はありません。


脳や筋肉にとって、

糖質は大切なエネルギー源です。


重要なのは、

「血糖値を安定させること」です。


例えば、

・朝食を抜く
・空腹時間が長い
・甘い物を一気に食べる

こうした習慣では、

血糖値スパイクが起こりやすくなります。


すると、

急激な低血糖状態となり、

強い空腹感や甘い物への欲求が起こります。


その結果、

また糖質を大量摂取し、

膵臓へ負担がかかる。


これを繰り返すことで、

脂肪蓄積や糖尿病リスクが高まります。


管理栄養士の現場でも、

糖尿病の方に対して、

白飯を1食100g前後に調整するケースがあります。


ただしこれは、

年齢、体格、活動量、薬の使用状況によって変わるため、

自己判断で極端な糖質制限を行うのは危険です。


過度な糖質制限は、

・筋肉量低下
・集中力低下
・リバウンド

につながることもあります。
 

5.「量」を見直す

最後に、一番重要なポイントです。


それは、

「自分が思っている以上に食べている」

というケースです。


私自身も、

「健康的な物を食べているから大丈夫」

と思っていました。


ですが、

病院食や栄養士監修の食事を見た時、

普段の自分の食事量が、

2倍、3倍近かったことに気づきました。


ダイエット食品を取り入れていても、

総摂取カロリーが多ければ、

体重は減りません。


また、

現代の外食は、

味付けが濃く、量も多めです。


デスクワーク中心の人と、

肉体労働中心の人では、

必要なエネルギー量も違います。


そのため、

・活動量
・年齢
・筋肉量

に合わせた調整が必要になります。


例えば、

デスクワーク中心で減量したい場合は、

主食量を見直し、

タンパク質、食物繊維、ミネラルを意識しながら、

「少量でも満足感のある食事」

に変えていくことが重要です。


まとめ

痩せない原因は、

単純な「意志の弱さ」ではありません。


・肝臓の状態
・腸内環境
・血糖値の乱れ
・食事量
・生活習慣
・体質

こうしたものが重なり合っています。


だからこそ、

極端なダイエットではなく、

「身体の状態を整えること」

が大切です。


そして中医学的にも、

無理に身体を追い込むのではなく、

“巡りを整える”

という視点が重要になります。


ダイエットは、

単なる体重減少ではなく、

自分の身体を理解していくプロセスなのかもしれませんね。

なみのりふね名古屋いまいけ
主宰 森