豚舎のお悩み解決143『温湿度遠隔監視&記録』

今月も読者様からの質問がありました。「日較差や1週間の気温変化など
が記録できる機材で、使いやすくてコストが低いものはあるか」
という問い合わせです。規模の大きな農場などでは『ファームクラウド』を使用しているところが多いのではないでしょうか。ファームクラウドでは温度・湿度だけではなく二酸化炭素CO2濃度や風速、浄化槽の状態など、いろいろなセンサーをつなげて測定することができ、測定箇所も増やせます。ただ、小規模農場にとっては使用料金が高く思われるかもしれません。そこで、質問にもありましたように使いやすくてコストが低いものを探してみました。

1つ目はWi-Fi通信型温湿度ロガーMI1L-102WTHというものです。
販売店からは写真や店名の掲載許可を得られませんでしたので、文章だけでの紹介になります。
参考価格は1台41,000円です。この機種はWi-Fiがつながる場所で使用できます。
付属のソフトを使えばWindowsパソコンでモニターや記録ができます。
クラウドで離れた場所からモニターするには有料のサービスになるようです。 
機器自体は充電式で、1回の充電で6か月持つそうです。大きさは8cm×7cmで、防水ではありませんので、設置に当たっては、写真1のようにペットボトルを半分に切ったカバーを付けて使うことをお勧めします。

写真1

もう一つはクラウド型『おんどとり』です。こちらは親機RTR-500BW(参考価格¥44,650)と、子機RTR-501B(参考価格¥17,000)の組み合わせで使用します。
親機1台に対して複数の子機を接続することができます。子機の種類ですが、RTR-501Bは温度専用で防水型です。豚舎にそのまま設置するにはこのタイプがベストでしょう。
RTR-503Bは温度と湿度がモニターできます。RTR-576Bは温度湿度に加えてCO2濃度もモニターできます。501B以外は防水ではありませんので、豚舎への設置は写真1のようなカバーをかけて使用してください。子機はリチウムイオン電池で約10か月持ちます。ACアダプターも使用可能です。

図2

親機と子機との通信は特定小電力無線を使いますので、Wi-Fiよりも長距離通信が可能です。親機とパソコンの間はWi-Fiと有線LAN接続が可能です。『クラウド型おんどとり』はクラウドデータ保管が無料で使えますので、ネット環境があれば離れた場所からスマホでもモニターできます。農場にパソコンが無くとも、インターネット回線さえあれば、おんどとりの親機はネットに接続できるのが便利だと思います。 

Wi-Fi式温湿度ロガー¥41,000

クラウド型おんどとり親機¥44,650RTR-500BW

クラウド型おんどとり子機¥17,000RTR-501B、503B、576B

BlueTooth温度ロガー¥10,500防水

BlueTooth温湿度ロガー¥13,900